足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗
足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、YOSHIRO SOCKS・ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。MRC認定歯科医院の顧問の経歴もあり。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(7万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。東京大学 石井直方名誉教授の弟子でもある。
ひろのば体操ってどんな体操?
「ひろのば体操」とは、足病医学に基づいて2008年に湯浅慶朗が考案・開発した、足指を広げて(=ひろ)伸ばす(=のば)、足指のバイオメカニクス・ストレッチのこと。ひろのば体操は東京大学をはじめ、医療機関や保育園等との共同研究により様々な効果が実証されています。
健康維持や病気予防が目的なら、左右の足を合わせて1日1回、5分もやれば効果があります(病気や症状の改善が目的の場合は、回数を増やすほど効果があらわれやすくなります)。驚くほどかんたんにできるので、まずは映像を見ながら実践してみましょう!
「ひろのば体操」は偶然から生まれた!

私の夢は「医療に貧富の差をなくすこと」=「道具を使わない医療」を作り上げていくこと。そして自分のカラダは自分で治せるということを知って欲しいです。
ひろのば体操をやってみよう!
STEP1 いす、または床の上に座り、片方の足を太ももの上に乗せる

・膝をなるべく倒す
・足首が上に反らないようにする
・ももの上にきちんと足の乗せる

・足の甲はしっかり反らせましょう
・足首が少し太ももから出るようにします
STEP2-1 足指の間に、手の指を入れる

・手指の根元に1本ずつ足指の先端を入れる
・足指の根元にすきまができるようにします

・手の根元に足指の先端だけが乗る感じです
・手の根元にぴったりと足指先を密着させる
STEP2-2 足指の間に、手の指を入れすぎないように
OK

・足指が手の指から出ないくらいが理想です
NG

・足指の根元まで手指を入れてしまうとうまく曲げられなくなります
STEP3 足指を入れた手を優しく握る
OK

・足指の付け根より少し上に手がくるよう、優しく握る
・手の親指で足の親指を軽く押さえる
NG

・手の指を足の付け根いっぱいまでさし込んでいると反らせにくい
STEP4-1 足指を甲のほうへ反らす

・優しく、ゆっくりと反らせる
・手の根元で足指先を押すようなイメージで
・足指の関節が90度になると理想的
(かたい場合には無理をしない)
・反らせたら5秒以上キープ
(かたい場合には30秒キープする)
STEP4-2 足指を足裏のほうに反らす

・やさしく、ゆっくりと
・甲を伸ばすイメージで反らせていく
・手のひら全体で足裏を軽く押す
・反らせたら5秒以上キープ
(かたい場合には30秒キープ)
STEP5 STEP4を繰り返す
STEP4を繰り返し行ったら、逆の足も同じように反らせる。両足で最低5分ほどできればOK。かたい場合には片足10分ほど行うと効果的です。

自分で行うことが難しい場合には、誰かにやってもらいましょう。
ひろのば体操-応用編
ひろのば体操の効果
1. 足指の機能を改善
ひろのば体操は、足趾のストレッチと適切な運動を組み合わせることで、足趾機能の改善を促すエクササイズです。現代人の多くは、靴の影響や運動不足により足趾が十分に使われず、変形や機能低下を引き起こしています。この体操では、足趾の関節や筋肉を伸ばし、正しい可動域を取り戻すことを目的としています。




まずは足趾機能を取り戻すことが大切です。
2. 足指の変形を改善
ひろのば体操は、足指のストレッチを中心としたエクササイズで、変形した足指の改善に効果的です。現代人は靴や靴下の影響により、外反母趾・内反小趾・浮き指・屈み指などの変形を引き起こしやすくなっています。この体操では、足指を根元からしっかりと伸ばし、筋肉や関節の柔軟性を回復させることで、指の正しい位置へと導きます。
































外反母趾角
開始時の外反母趾角は19.1°
8週間後の外反母趾角は12.3°
8週間目の平均値は、開始時と比べて、外反母趾角が6.8°改善。外反母趾角改善の作用が確認されました。
※開始前と8週間目の平均値の差
※グラフは臨床試験における平均値の推移
※結果には個人差があり、100%の結果を保証するものではありません。

*YOSHIRO SOCKSと併用することでの効果です

1年ほど継続すれば、このデータよりももっと結果を出すことができます。毎日の日課にして欲しいです。
3. バランス能力の改善
国際医療福祉大学の森田正治教授は、高齢者の転倒予防について長く研究されています。その一環として、ひろのば体操についても共同研究を行いました。

ひろのば体操を行った結果、重心の範囲が広がり、踏ん張る力が増したことが示されました。この実験結果は、NHKテレビの番組「サキどり」でも放送されました。

森田教授は私が学生時代からお世話になっている恩師です!とても厳しい先生でした。
4. 姿勢を改善
足指の変形を改善することで、同時に重心を中心に近づけていきます。その結果、姿勢の配列は耳孔から肩峰、大転子、足踝までの配列がほぼ垂直線上に並んでいる身体の状態(ニュートラルポジション)に戻るため、関節、筋肉、靭帯 への負担が最小限で全身の運動機能や循環機能の働きがバランス良く円滑に発揮し易い状態となります。















姿勢
開始時の理想姿勢の割合は28.3%
8週間後の理想姿勢の割合は69.6%
8週間目の平均値は、開始時と比べて、理想姿勢の割合が60%改善。姿勢の改善の作用が確認されました。
※理想姿勢は耳孔から肩峰、大転子、足踝までの配列がほぼ垂直線上に並ぶ状態
※開始前と8週間目の平均値の差
※グラフは臨床試験における平均値の推移
※結果には個人差があり、100%の結果を保証するものではありません。

*YOSHIRO SOCKSと併用することでの効果です
5. 関節の痛みを改善
ひろのば体操は、関節の痛み(膝痛・腰痛・足底痛・顎関節症など)に対する改善効果がデータによって示されています。このデータでは、開始時の痛みのスコア(VAS)が10だった参加者が、1週間後、3週間後と経過するにつれて痛みが大幅に軽減していることが確認できます。

特に、足底や膝、顎といった部位の痛みが顕著に改善しており、体操を継続することで関節の負担が軽減されることが示唆されます。ひろのば体操は、足指を伸ばし、足裏のセンサー機能を向上させることで、姿勢を安定させ、体全体のバランスを整えます。その結果、関節への不要な負担が減り、痛みの軽減につながります。このデータが示すように、継続的な実践により、関節痛の改善が期待できます。
5. 歩行障害を改善
ひろのば体操は、足指の機能を回復させることで、歩行障害の改善に効果を発揮します。歩行障害の多くは、足指の変形や筋力低下により足裏のバランスが崩れ、適切な歩行パターンを維持できなくなることが原因です。この体操では、足指を根元からしっかりと伸ばし、正しい可動域と筋力を取り戻すことで、歩行時の安定性を向上させます。

どんな状態からでも、人は回復する能力を持っています。自分のカラダを信じてください。
NHKで見るひろのば体操の効果
矯正用5本指靴下 YOSHIRO SOCKS
ひろのば体操の効果を最大限に発揮するために足病医学に基づいて開発した、矯正用の5本指靴下「YOSHIRO SOCKS」を紹介します。
YOSHIRO SOCKSとの併用で足指がさらに広がりやすくなります

YOSHIRO SOCKSは理想の足形を常に再現する形状記憶構造をしています。YOSHIRO SOCKSを履く事で、ひろのば体操と同様の効果が常に得られます。足指の変形がひどい方や早く効果を得たい方には、ひろのば体操とYOSHIRO SOCKS の併用をおすすめします。

ひろのば体操で足指の機能を取り戻せても、今履いている靴下で足の機能を邪魔することがあります。現代では、靴下選びがとても大切です。