【医療監修】顎関節症と外反母趾の関係|内側重心が“顎の位置”に影響する可能性

目次

はじめに

こんにちは。足指研究家の湯浅慶朗です。

顎関節症の相談を受けていると、こう言われることが多いです。

「顎が痛いです」

「噛むとつらいです」

「マウスピース作ったけど戻ります」

ここまでは、よくある流れです。

でも僕が臨床で見てきた中で、もう一つ“共通していること”があります。

顎関節症の人ほど、足元が崩れていることが多い。

そして足元の崩れの代表例が、外反母趾です。

この記事では、

  • 外反母趾と顎関節症が
  • どうつながる可能性があるのか

この構造を、できるだけ分かりやすく整理します。

顎関節症を「顎だけの問題」ではなく、足指→重心→姿勢→顎の連鎖で整理したい方は、親記事から読むと全体像がつながります。

▶︎【医療監修】顎関節症の本当の原因は“顎”じゃない|足指→重心→姿勢→顎の連鎖

結論|外反母趾は“顎をズラす”というより「ズレやすい姿勢」を作ります

最初に結論です。

外反母趾があるから必ず顎関節症になる。

そういう話ではありません。

顎関節症は多因子です。

噛みしめ

歯の接触癖

片噛み

ストレス

睡眠

首の前突

いろいろ絡みます。

ただし外反母趾があると、

内側重心になりやすい

体のねじれが固定されやすい

首が前に出やすい

顎の左右差が出やすい

こういう“条件”が重なりやすい。

つまり外反母趾は、

顎の原因というより
顎が戻りやすい土台

になり得るということです。

外反母趾の本質は「親指が曲がること」ではなく“重心の偏り”です

外反母趾というと、

親指が曲がる

出っ張る

痛い

このイメージが強いと思います。

でも構造的に見ると、本質はここです。

足の内側に体重が偏ったまま固定される

この状態が続くと、

親指の付け根が潰れる

足のアーチが崩れる

体が内側で支えるクセになる

結果として親指が耐え続け、外反母趾が進行しやすくなります。

つまり、

親指が曲がったから重心が偏る

ではなく

重心が偏るから親指が耐え続ける

この順番のほうが現場では多いです。


外反母趾を「親指の角度」だけで判断すると、原因を見失いやすいです。

重心・アーチ・靴の中のズレまで含めて整理したい方は、こちらが基礎になります。

▶︎【医療監修】外反母趾は「足指の問題」ではなかった|原因・症状・セルフチェックから考える構造的メカニズム

内側重心が続くと、体はまっすぐに見えて“中でねじれます”

ここが今日の核心です。

内側重心が続くと、体はこうなりやすいです。

足元が内側で潰れて支える

膝が内側に入りやすい

骨盤が片側だけ前に出やすい

背骨がねじれやすい

首が前に出てバランスを取る

この状態になると、顎はどうなるか。

顎はまっすぐ噛んでいるつもりでも
左右差が出やすくなる

これが顎関節症の

片側だけ痛い

片側だけ鳴る

顎が片方にズレる

こういう症状の土台になりやすいんです。

顎関節症の「片側だけつらい」は、足元の左右差から始まることがある

顎関節症で多い訴えがこれです。

右だけ痛い

左だけ鳴る

片側で噛むとつらい

もちろん原因は一つじゃありません。

でも、体がねじれていると

顎もねじれて噛みやすい

これは普通に起こります。

顎は骨で固定された関節じゃなく、筋肉で吊られて動く関節です。

だからこそ、

土台の左右差があると顎の左右差が固定されやすい。

顎の痛みの場所から原因の分岐を整理したい方は、こちらの記事がつながります。

▶︎【医療監修】顎関節症はどこが痛い?|顎・こめかみ・耳の前の痛みでわかる“原因の分かれ道”

外反母趾がある人ほど「噛みしめ」が止まりにくい理由

外反母趾があると、足元が不安定になりやすいです。

足元が不安定になると、人は無意識にこうなります。

どこかで固定しないと怖い

この固定が、顎に出ることがあります。

つまり、

足元が不安定

体が落ち着かない

顎で踏ん張る(噛みしめる)

噛みしめは性格の問題じゃなく、

体を守る反応として出る

ケースがある。

僕はこれを現場で何度も見てきました。

噛みしめが止まらない人は、こちらの記事で深掘りしています。

▶︎【医療監修】顎関節症の噛みしめ癖が治らない理由|顎で踏ん張る人ほど“足元が崩れている”

「顎を整えても戻る人」は、足元が戻していることがある

顎関節症の人は、すでにいろいろやっています。

整体

マッサージ

ストレッチ

マウスピース

その場ではラクになる。

でも戻る。

このとき起きているのは、

顎を整えても、土台が戻るから顎も戻る

この現象です。

つまり顎だけ触っても、

足元の支え方が変わっていない

ここが残っていると、戻りやすい。

外反母趾がある人がまず見るべきポイントは「親指の角度」ではありません

外反母趾というと、

角度

出っ張り

痛み

ここに意識が向きます。

でも顎関節症との関連で見るなら、最初に見るべきはこれです。

靴の中で足が滑っていないか?

靴の中で滑ると、

足指が曲がる


重心が内側に落ちる


姿勢が前に倒れやすい

この条件が強くなります。

片足立ちでふらつきやすいか?

片足で支えられない人ほど、体は顎で固定しやすくなります。

靴の減り方が偏っていないか?

内側だけ潰れる

外側だけ減る

片足だけ減り方が違う

こういう偏りがあると、体のねじれが起きやすいです。

顎関節症を整えるなら「顎のケア」より先に“足元の支え方”を見直す

顎がつらいと、顎を何とかしたくなります。

でも構造的には、

足元が崩れる

体が不安定になる

首が前に出る

顎で踏ん張る

顎がズレやすくなる

こういう順番がある。

この図は、顎関節症の人に多い“体の連鎖”です。

だから対策も、

顎をほぐす

より先に

足元で支えられる条件を増やす

この順番のほうが、戻りにくいケースがあります。


もしあなたが「外反母趾も顎も、整えても戻る」と感じているなら、

原因は“親指”ではなく「内側重心が固定される条件」かもしれません。

外反母趾を“自宅でどこまで対処できるか”の視点で整理した記事はこちらです。

▶︎【医療監修】外反母趾は自宅でどこまで治せる?――重度でも「痛み」と「角度」が変わる人の共通点

まとめ|外反母趾は「顎の原因」ではなく“顎が戻りやすい土台”になり得る

外反母趾があると、

内側重心が固定されやすい

体がねじれやすい

首が前に出やすい

顎の左右差が出やすい

こうした条件が重なりやすくなります。

顎関節症は多因子なので、外反母趾だけで説明はできません。

ただし、

顎を整えても戻る

噛みしめが止まらない

片側だけつらい

こういう人ほど、足元を見直す価値があります。

次は「内側重心」ではなく、逆のパターンです。

外側に体重が乗りやすい人は、顎の左右差が固定されやすいことがあります。

▶︎【医療監修】顎関節症と寝指・内反小趾の関係|外側重心が“顎の左右差”を作る流れ

足指への3つのアプローチ

— ただし、順番があります

私は2006年以降、病院における臨床の場で、体操・靴下・歩き方・靴の指導を中心に、足指の変形や機能不全、そしてそれに関連する整形外科的な不調に対する対応を行ってきました。

外反母趾、内反小趾、かがみ指、浮き指、寝指、足趾機能不全に加え、膝・腰・股関節・姿勢といった問題についても、足指からの介入を軸に経過を観察してきた臨床の積み重ねがあります。

これは理論だけの話ではありません。長年にわたる臨床数と経過、データの蓄積の中で、「動かす・保つ・使い続ける」という視点が共通して重要であることが整理されてきました。

その結果として、ここで紹介しているひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・YOSHIRO WALKという3つのアプローチに集約されています。

1. ひろのば体操

足指を「動かして」広げて伸ばす

ひろのば体操は、足趾機能不全によって低下しやすい足指の可動性や感覚入力を取り戻し、足指が本来の動きを発揮しやすい状態をつくることを目的に考案された体操です。

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指など、足指がうまく使われにくくなっている状態に対して、日常で取り入れやすいアプローチの一つです。

2. YOSHIRO SOCKS

広がって伸びた足指を「保ち続ける条件」をつくる

YOSHIRO SOCKSは、足の中で起こりやすい「滑り」「指の押し込み」「アーチの崩れ」といった足元環境のストレスに着目し、

  • 足指が広がりやすい
  • 足指が伸びやすい
  • 足裏のアーチが保たれやすい

足元環境を整えることを目的に設計された靴下です。外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指・足趾機能不全など、足指の使われ方が関与するケースで検討される選択肢の一つです。

3. 小股歩き

日常動作の中で、足指が“使われ続ける”状態をつくる

小股歩きは、歩幅を抑えることで足指を感じながら地面を捉えやすくする歩き方です。

体操や足元環境の見直しと組み合わせることで、足指に関わる筋活動が起こりやすい条件をつくる考え方として紹介しています。

無理なく続けられる形を選んでください

・体操から始める人

・足元環境から見直す人

・両方を組み合わせる人

どれか一つに決める必要はありません。足指の問題は、方法よりも「続けられる条件」が大切です。


まず迷っている方へ

— どれから始めるか迷ったら、ここを基準にしてください —

  • 体操が続かなかった人
  • 歩き方を意識する余裕がない人
  • 靴をすぐに変えられない人

この場合は、

② YOSHIRO SOCKS(足元環境を整える) から始めるのが現実的です。

足指は「動かす前に、使われる環境」が整わないと戻りやすいため、

まずは日常の中で 足指が使われにくい状態を減らす ことが優先されます。


すでに体操ができている方へ

① ひろのば体操 + ② YOSHIRO SOCKS

動かした足指を、そのまま保てる条件が重なることで、

足指が使われやすい状態が続きやすくなります。


余裕が出てきた方へ

③ 小股歩き を組み合わせることで、 日常動作の中でも足指が“使われ続ける”条件が整っていきます。

※どれか一つを「完璧にやる」必要はありません。

足指の問題で大切なのは、無理なく続けられる順番を選ぶことです。

次に知りたいことを選んでください

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