
外反母趾=女性の病気と思っていませんか?
「外反母趾」と聞くと、先の細いハイヒールを履いた女性を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、最近では 男性にも外反母趾が急増しています。



原因は単に靴だけではありません。歩き方、靴下の種類、靴の履き方が深く関わっているのです。
外反母趾のセルフチェック法
外反母趾かどうかは、自分でも簡単に確認できます。
- 両足をそろえて座る
- 親指の付け根の間に指を差し込む
- 人差し指の第1関節まで入ってしまう場合は外反母趾の可能性大

親指が「くの字」に曲がると、指の神経が圧迫され、靴を履かなくても痛みが出ることがあります。
実は多い「寝指」「屈み指」
外反母趾と並んで多いのが 「浮き指」と「寝指」 と 「屈み指」 です。

指が下向きに曲がりっぱなしで伸ばすことができない状態のことを指します。

親指が他の指の爪と比べて上方向に曲がって浮いてしまう状態を指します。

小指が地面から浮いてしまう状態を指します。そのほかの指にも見られることがあります。

指の爪が横を向いている状態のことを指します。特に小指や薬指に多く見られます。
どちらも足指が正しく機能せず、そのままの状態で歩くと足の筋肉が落ちていき、開帳足から外反母趾になります。
私自身も外反母趾で腰痛に悩んでいた
実は、20代の頃の僕自身もひどい外反母趾でした。
当時はサイズの合わないウエスタンブーツを無理に履いていたため、親指が大きく曲がり、腰痛(病院では椎間板ヘルニアと診断され、手術以外方法はないと言われた)で寝返りやしゃがむことさえ困難になったのです。
内服薬や注射、コルセット、リハビリテーションなどはもちろん、どれだけ筋力トレーニングをしても改善せず、諦めかけていました。
しかし、足指の機能と全身の関係を学び、足指を伸ばす習慣を取り入れることで親指はまっすぐに戻り、腰痛も自然と消えていきました。
足指変形の根本には「足裏アーチの崩れ」
外反母趾・寝指・屈み指などの変形は、単なる指先の問題ではなく、足裏のアーチ(土踏まず)の崩れと密接に関係しています。
アーチが崩れると、重心が乱れ、足指が正しく使えなくなり、結果的に膝痛・腰痛・姿勢不良へとつながります。
改善の第一歩は「足元の環境づくり」
変形の予防・改善には、以下の取り組みが効果的です。
- 足指を伸ばして動きを取り戻す「ひろのば体操」
- 滑らず足指が自然に開く環境を整える「YOSHIRO SOCKS」
- 前足部にゆとりがあり、かかとが安定する靴の選び方
足指は「小さな器官」ですが、全身の健康を支える「土台」です。
■ まとめ
外反母趾は女性だけの問題ではなく、男性にも増えています。
さらに「寝指」や「屈み指」といった変形も加わると、腰痛や膝痛を悪化させ、姿勢全体を崩してしまいます。
僕自身の体験からも、足指をまっすぐ伸ばし、正しく使える環境を整えることが、健康改善のカギであると確信しています。
「足指なんて小さなこと」と思わず、ぜひ一度ご自身の足を見直してみてください。
このように、新聞でも取り上げられたように、外反母趾はもはや女性だけの問題ではなく、男性や若年層にも広がる社会的課題です。
足指の変形は姿勢や腰痛にもつながるため、早期のチェックとケアが大切です。
本記事のもとになった内容は、2013年6月19日付 西日本新聞「お茶の間学」 にて紹介されたものです。