【医療監修】顎関節症のクリック音は危険?|放置していい音・注意すべき音の見分け方

はじめに
こんにちは。足指研究家の湯浅慶朗です。
顎関節症の相談で、めちゃくちゃ多いのがこの悩みです。
「口を開けるとカクカク鳴ります」
「顎がミシミシ音がします」
「これって放置していいんですか?」
「音が鳴るたびに怖いです」
結論から言うと、
クリック音(関節雑音)がある=即危険
ではありません。
ただし逆に言えば、
放置していい音もあれば、注意したい音もある
というのが現実です。
そしてもう一つ、僕が現場で強く感じていることがあります。
クリック音が長引く人ほど、
顎だけじゃなく“首・姿勢・重心の崩れ”がセット
になっていることが多い。
つまり、音そのものを消すことよりも、
音が出続ける条件を外す
ここを見落とすと、ずっと同じところで迷います。
この記事では、
- クリック音の正体
- 放置していい音の特徴
- 注意したい音の特徴
- 音が増える人の共通点
- 顎だけを見ても戻りやすい理由
これを分かりやすく整理します。
顎関節症を“顎だけの問題”として見ずに、姿勢や足元まで含めて全体像で整理したい方は、こちらの記事も参考になります。
▶︎【医療監修】顎関節症の本当の原因は“顎”じゃない|足指→重心→姿勢→顎の連鎖

まず結論|クリック音は「関節の中で起きるズレのサイン」です
クリック音(カクカク音)は、顎関節の中で
動きが引っかかっている
ズレが起きている
タイミングがズレている
こういう状態で出ることが多いです。
ただしここで大事なのは、
クリック音がある=必ず悪化する、ではない
ということです。
音が鳴っていても、痛みがなく、口が普通に開く人もいます。
一方で、
音が増えて痛みが出てくる人
音が消えたのに口が開かなくなる人
こういう人もいます。
つまり、クリック音は「危険かどうか」ではなく、
今の顎の動きがどうなっているかを知らせるサイン
として見るのが正解です。
クリック音の種類は大きく3つあります
クリック音といっても、実際にはいくつか種類があります。
① カクッ(単発のクリック音)
口を開ける瞬間に「カクッ」
閉じる瞬間に「カクッ」
このタイプは一番多いです。
② ミシミシ・ジャリジャリ(こすれる音)
噛むとミシミシ
動かすとジャリジャリ
このタイプは、違和感が強く出やすいです。
③ ガクッ(ズレが大きい感じの音)
顎がズレる感覚がある
引っかかって外れる感じがある
このタイプは、怖さを感じやすいです。
放置していい可能性があるクリック音の特徴
ここが知りたい人が一番多いと思います。
「放置していいかどうか」は、次の条件で判断しやすいです。
放置していい可能性があるパターン
- 音は鳴るが痛みがほぼない
- 口は普通に開く(指3本は入る)
- 食事ができる
- 音が増えていない
- 日によって鳴ったり鳴らなかったりする
- 鳴っても不安以外の支障が少ない
このタイプは、
顎の動きにクセがあるだけで、強い炎症やロックではない
可能性があります。
ただし、ここで重要なのは、
放置していい=何もしなくていい、ではない
ということです。
音が鳴る背景には、ほぼ確実に
噛みしめ
首の前突
姿勢の崩れ
左右差
こういう“音が出る条件”が残っています。
注意したいクリック音の特徴(受診を考えたい)
次のような音は、注意して整理した方がいいです。
注意したいパターン
- 音と一緒に痛みが強い
- 音がどんどん増えている
- 以前より口が開きにくくなった
- 引っかかりが強くなってきた
- 顎がロックする感じがある
- 音が鳴らなくなったのに口が開かない
- 食事がしづらい
- 片側だけ強く鳴る+片側だけ痛い
特に大事なのがこれです。
音が消えたのに、口が開かなくなった
これは「良くなった」とは限りません。
顎が動けなくなって、音が鳴らなくなっただけのケース
もあります。
口が開かないタイプは、こちらの記事がつながります。
▶︎【医療監修】顎関節症で口が開かない理由|指2本しか入らない“開口制限”の正体

クリック音が鳴る仕組みを“ざっくり”理解する
専門用語を使わずに言うと、顎関節の中には
クッションのような組織
があります。
顎はこのクッションと一緒に動くことで、スムーズに開閉できます。
でも顎の動きにズレが出ると、
クッションの位置がズレる
↓
顎の骨が引っかかる
↓
外れた瞬間に「カクッ」
こういう音が出ます。
つまりクリック音は、
顎の動きがスムーズじゃないサイン
です。
クリック音が長引く人ほど「顎の外側」が固まっている
ここが本題です。
クリック音は顎関節の中の問題に見えますが、
音が長引く人ほど、顎の外側が固い
というケースが多いです。
クリック音が長引く人に多い特徴
- 首が前に出ている(スマホ首)
- 肩が上がっている
- 猫背
- 呼吸が浅い
- 顎が常に力んでいる
- 日中、上下の歯が触れている
- 片側で噛むクセがある
この状態だと、顎関節はズレやすくなります。
なぜなら顎は、
骨で固定された関節じゃなく、筋肉で吊られて動く関節
だからです。
首・肩・噛む筋肉が固いと、顎の動きは簡単に偏ります。
クリック音が増える人に多い「噛みしめ固定」
クリック音がある人の多くは、噛みしめが混ざっています。
ここで誤解が多いんですが、
噛みしめ=性格やストレスの問題
ではありません。
僕の臨床経験上、
体が安定しない人ほど、噛みしめで固定しやすい
この傾向があります。
つまり、
体が不安定
↓
噛みしめで固定
↓
顎の動きが偏る
↓
クリック音が出る
こういう順番です。
噛みしめの整理は、こちらの記事がつながります。
▶︎【医療監修】顎関節症の噛みしめ癖が治らない理由|顎で踏ん張る人ほど“足元が崩れている”

さらに深い話|クリック音が消えない人ほど「足元のズレ」が残っていることがある
ここが足指研究所の芯です。
クリック音が消えない人ほど、顎だけを整えても戻る
というパターンに入りやすい。
その理由は、顎の外側に“戻る条件”が残っているからです。
そしてその条件の入口に、足元があることがあります。
足元がズレると何が起きるか
外反母趾
内反小趾
浮き指
屈み指
寝指
こうした足指の変形があると、重心がズレます。
重心がズレると、姿勢が崩れます。
↓
姿勢が崩れると、首が前に出やすくなります。↓
首が前に出ると、顎がズレやすくなります。
つまり、
足元のズレ
↓
重心のズレ
↓
首の前突
↓
顎のズレ
↓
クリック音
こういう流れが起きる可能性があるということです。
この図は、顎関節症の人に多い“体の連鎖”です。

顎関節症は顎だけを見ても答えが出ない
ことがある。
これは、僕が臨床で何度も見てきた現実です。
クリック音がある人がやりがちな“悪化しやすい行動”
クリック音が怖い人ほど、こういうことをやりがちです。
よくあるNG行動
- 音を鳴らして確認する(何度も開け閉めする)
- 顎を無理に鳴らして位置を戻そうとする
- 口を大きく開ける練習をやりすぎる
- 顎をゴリゴリ押す
- 怖くて顎を動かさなくなる
クリック音は、確認すればするほど増えることがあります。
大事なのは、
音を消すことより
音が出る条件を減らすこと
です。
まとめ|クリック音は“危険かどうか”より「条件を整理する」ことが大事
顎関節症のクリック音は、よくある症状です。
音が鳴るだけで痛みがない人もいます。
だから、
クリック音がある=即危険
ではありません。
ただし、
音が増える
痛みが出る
口が開かない
引っかかる
こういう変化がある場合は、放置せず整理した方がいいです。
そしてクリック音が長引く人ほど、
首・姿勢・重心の崩れ
噛みしめ固定
足元のズレ
こういう“戻る条件”が残っていることが多い。
顎だけを見ても戻る人は、
顎が悪いのではなく
顎に負担が集まる条件が残っている
この視点で整理すると、前に進めます。
次に読むなら、クリック音とセットで一番多い「噛みしめ」の記事が一番つながります。
▶︎【医療監修】顎関節症の噛みしめ癖が治らない理由|顎で踏ん張る人ほど“足元が崩れている”



