悪いところばかりを治療していませんか?痛みを治すには別の場所を疑うとうまくいく!

足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗

理学療法士(Physiotherapist)、足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(10万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。東京大学 石井直方 名誉教授の弟子でもある。

目次

病院やクリニックでの治療は「その場しのぎ」

病院に通い続ける=繰り返し通っている地点で治せていない

皆さんはひざや腰の治療で、病院やクリニックにどれくらいの通っているでしょうか?私のもとには病院や整形外科、マッサージや鍼灸に通い続けたけれど、痛みを取り去る施術ではなかったという方が大勢来ます。「腰の痛みがなかなか取れません」「ひざが痛くて歩けなくなりました。」「将来歩けなくなるのではないかと心配です」など、体の痛みを訴える患者さんがほとんど。短い方だと3年、長い方だと20年間、病院やクリニックのリハビリに通い続けていると言います。

病院や整形外科はもとより整体院、整骨院でのマッサージや筋膜リリース、鍼灸治療院、カイロプラクティックなどさまざまな施設を訪ね歩き、治療のほとんどすべて試してきた、という人も少なくありません。「それなのに、まったく良くなりません」と患者さんたちは口をそろえて言います。

「そうだろうな」と私は思います。なぜなら、リハビリもマッサージも筋膜リリースも鍼灸もカイロプラクティックもストレッチも、どれも痛みを取り去れるような施術ではないからです。全く効果がないわけではありません。施術中や施術直後はそれなりに痛みが軽くなったように感じると思います。しかしそのいずれもが、言葉は悪いですが「その場しのぎ」でしかありません。

少しの間は痛みが改善したように感じられるけれども、すぐに元の状態に戻ってしまいます。それでも中にはリハビリや施術効果が気に入って、何年も通い続ける人もいます。そういう人は「ようやくいい病院・治療院に巡り合えた!」と言うのですが、私は内心、「いや、繰り返し通っている時点で『治っている』とは言えないんだけどな」と思ってしまいます。

私の目から見ると、施術側は根本的な解決にならないことがわかっているのかいないのか、患者さんに「ここに来れば体がラクになる」と思わせるよう仕向けているとしか思えないのです。繰り返しリハビリや施術を受けても、痛みが改善・解消しないのは、痛みの原因を特定できていないからです。

99%の病院やクリニックでは、痛みの原因を特定できていない

「痛みのある場所」と「痛みの原因の場所」は全く異なる

なぜ特定できないのかというと、腰痛やひざ痛、肩こりなどは、痛みのある場所と痛みの原因のある場所が一致していないことがほとんどだからです。切り傷や骨折などの外傷によるものや、胃痛や腹痛などの内臓痛によるものであれば、痛む場所=痛みの原因がある場所、となるのでシンプルでわかりやすい痛みです。

それに比べて、腰痛・ひざ痛・肩こりなどは、痛みの原因である場所が全く異なっているのです。その痛みが「変形性ひざ関節症」「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」という診断がついたとしてもです。多くの方は、膝が痛ければ膝に原因がある、腰が痛ければ腰に原因があると思われるでしょう。確かに膝の軟骨がすり減っていれば、それが問題で膝に痛みが出ていると思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。

仙腸関節・腰仙関節のズレや引っかかりが痛みの原因

簡単に一言で言うと、関節のズレが原因で関節内に不具合が起こり、そこから骨膜などを伝って別の場所で痛みとなって出現します。これを「関連痛(かんれんつう)」とか「放散痛(ほうさんつう)」とも言います。関節にはそれぞれ「正しい位置」があります。それぞれの関節が正しい位置であれば、体はスムーズに動き、痛みが出ることはありません。これをニュートラルポジションとも言いますが、姿勢や生活習慣、ちょっとした動きなどで、関節が正しい位置から脱線した動きをし、そのズレが常態化してしまうことがあります。

すると、本来はフワフワと動くはずの関節にズレや引っかかりが生じ、それが腰痛・ひざ痛・肩こりなどの原因となります。しかも痛みは骨膜を伝ってさまざまな場所に出現するので、「痛む場所」と「痛みの原因がある場所」が異なるという現象を起こすのです。ここでいう関節とは、「仙腸関節」と「腰仙関節」であり、ひざや腰の関節ではありません。残念なことにほとんどの医師・理学療法士・柔道整復師・鍼灸師・治療家でさえ、こうした痛みのメカニズムを知りません。だから痛みの原因となっている場所も特定できず、いたずらにお金と時間ばかりを使う治療になってしまっているのです。

日本では昭和50年代に関節治療が確立されていた

このようなメカニズムは、関節運動学 (Arthrokinematics) として、1927年に確立していました。日本では昭和57年に 1年間の期間に1,020例(他の病院で,腰部捻挫,坐骨神経痛,腰椎分離症,辷り症,変形性腰椎症,椎間板ヘルニアなどの診断)を対象に、仙腸関節の運動学的治療が行われました。それらの患者のうち85%にあたる874例が仙腸関節機能異常と診断されました。仙腸関節治療で著効及び改善したものは、92%でした。痛みは仙腸関節の治療のみで消失もしくは軽減するものがほとんどだったのです。 つまり、痛みが出ている場所と原因である場所が異なる結果だったということです。また、患者さんに対しては、牽引や腰痛体操を実施すると痛みが増悪するという結果で、現代医療で行うリハビリに疑問を持たざるを得ません。

本当に良い治療とは?

では、本当にいいリハビリや施術とはどのようなものなのでしょうか。私は、痛みの原因にアプローチしそれを即座に取り除ける施術であり、即効性があるために「繰り返し通い続けない」施術なのではないかと考えています。即座に取り除けなくとも、少なくとも2〜3ヶ月以内に痛みが消失することが望ましいです。私も痛みの原因である関節内の機能障害にあることにいち早く着目し、患者治療に使用した結果、この15年間でさまざまな成果が得られました。中でも腰と骨盤の間にある「腰仙関節」という小さな関節が重要なカギを握っています。「仙腸関節」や「腰仙関節」を中心にさまざまな関節のズレを調整することによって関節内のズレや引っかかりが取れ、関節が本来の位置に戻り、痛みがなくなるだけでなく、関節をスムーズに動かせるようになります。

関節の調整というと、カイロプラクティックのように骨をボキボキ鳴らす施術を思い浮かべるかもしれませんが、私はそのようなことは一切しません。服の上から関節に手を当てて優しく動かし、関節を本来あるべき状態に戻すという手法です。関節が正しい通り道を通ることによって、正しく動く状態に戻すのです。よく驚かれるのが、「治療をしているのかどうかわからない」「ただ触っているだけのような感じ」であるにもかかわらず「治療が終わって体を起こしたら、痛くなくなっていた」とか「正座ができるようになっていた」ということです。私のもとに来られる患者さんたちの中には、80代以上の高齢者の方が少なくありません。昨年、92歳の女性の方を治療させていただきましたが、治療前は歩くのもつらいくらいに痛みを訴えていましたが、治療が終わって立ち上がったとき、「あれ?全然痛くなくなっている」と驚かれていました。そしてその女性は、杖を忘れて帰られたのです。

関節の治療ができるのは医師や理学療法士でも0.002%以下

なぜ私がそのような治療ができるかというと、理学療法士という国家資格を持ち、痛み解消のエキスパートというべき医師(関節治療の指導医)のもとで、マンツーマンで指導を受けるという得難い経験を積んできたためです。日本の理学療法士のなかでもこの治療を行えるのは、私を含めわずか0.002%以下です。ほとんどの理学療法士が、関節可動域訓練や筋力増強訓練、バランス訓練を中心として行うと思います。私も理学療法士になりたての頃は、そのようなリハビリを行なっていましたが、患者さんは一向に良くならず、現状維持を目的としたリハビリが中心となっていました。

しかし関節学的治療に巡り合ってからは、関節が破壊され、痛みに苦しむリウマチの患者さんたちが、医師の手技によって痛みが消失し、元気に毎日を過ごせるようになっていく姿を見て、驚くとともに感動で「世の中には痛みを解消するためのこんな素晴らしい技法があるのか!」と感動で胸がいっぱいになりました。そして自分も痛みに苦しむ患者さんたちの役に立ちたいと、強く思うようになったのです。

仙腸関節が悪くなる原因が足指だった

そんな治療をしていた私でしたが、仙腸関節の治療だけでは再発を繰り返す人がいることに気がつきました。治療技術が足りないのかな?と思ったこともありますが、そうではありませんでした。時期を同じくして、足指の研究を始めていた頃でした。わたしたちの体の土台となるのは「足」です。重い体重を 支える土台が不安定になれば、上体もバランスが崩れてしまいます。

とりわけ、全体重がのしかかる足指の役割は重要です。間違った靴選びすべりやすい素材の靴下などにより、足指がまっすぐに伸びていないと、体全体がグラグラと安定を失うことになります。 逆立ちをするときのことを考えてみます。手の形はどうなっているでしょうか? 手の指を伸ばし、手のひらを大きく広げますよね。 こうして床にしっかりと接地することでバランスをとることができます。手の指が 1本でも浮いていたり、曲がっていたりしたら、途端にバランスを崩し、倒れてしまうはずです。

これは、立った状態の足でも同じことがいえるんです。足指が変形し、浮いていたり、曲がっていたりすれば、体のバランスは安定せず、まっ すぐに姿勢よく立つことはむずかしくなります。体の重心もずれるので、転倒しやすくもなるでしょう。試しに、すべての足指を屈かがめた状態で歩いてみてください。 体のバランスがとりにくく、ひざや腰を曲げるなどして姿勢を工夫しないと前に進 めなくなります。

私が診てきた患者さんは、程度の差こそあるものの、全員足指が変形していました。

体のゆがみは、足指のゆがみから。足指が変形してうまく使えない状態のままだと、 足首やひざに負担がかかり、それが体全体のゆがみにつながっていきます。 このカラダのゆがみが「仙腸関節」「腰仙関節」が悪くなる原因だったのです。一生自分の足で歩ける健康な体を手に入れるためには、足指を広げて伸ばし、体の土台を安定させることが大切なのです。足指治療を取り入れることで再発をする方は激減しました。むしろ仙腸関節の治療が不要になり、あることに気がついたのです。

自分のカラダは自分で治せる、というよりも、自分の体は自分でしか治せない。悪いところばかりを治療せず、痛みが出ている場所とはまったく別の場所を疑ってみましょう。まずは、あなたの足指を観察してみましょう。足指はまっすぐ伸びて、足指の間が広がっているでしょうか?

病院などで「一度治療しても元に戻る」問題を何度となく目にしていたことで、「痛みは再発するもの」と、自分に言い聞かせていませんか。足ゆびの学校で、リバウンドしない治し方を正しく学んでいきましょう。

誰でも今日からできるセルフケア

まずは、足指を「動かせる状態」に戻すこと。

ここ、めちゃくちゃ大事です。

やるのと、やらないのとで、

この先の身体の使い方、本当に差が出ます。

そのために、

私が必ず最初に勧めてきたのが

足の指を広げて伸ばす「ひろのば体操」です。

ひろのば体操は、

足指を広げて、伸ばして、

足指が本来もっている機能を

思い出してもらうための、

とてもシンプルな体操です。

分かってるけど、続かない。

ひろのば体操って、

痩せたい人も、

正座したい人にも、

ちゃんと歩きたい人にも、

姿勢を整えたい人にも、

できれば全員にやってほしい体操です。

でも、

「分かってるけど続かない」

これが現実。

だったら、

体操でやっていることを、

日常の中でサポートしてくれる靴下を作ろう。

患者さんの

O脚や、膝・股関節・腰・背中の痛みを

どうにかしたくて。

その一心で、

改良に改良を重ねながら、

かなり本気で靴下を作り続けてきました。

それが、

YOSHIRO SOCKSを作った理由です。

正しい靴選び・履き方

ひろのば体操やYOSHIRO SOCKSで

足指を「動かせる状態」に戻しても、

そのあと履く靴や、履き方次第で、

足指はすぐに使えなくなってしまいます。

だから私は、

ひろのば体操やYOSHIRO SOCKSとあわせて

「靴の選び方」と「靴の履き方」も

必ずお伝えしています。

YOSHIRO SOCKS・ひろのば体操
の使用・実践の記録

外反母趾

スクロールできます

内反小趾

スクロールできます

屈み指

スクロールできます

浮き指

スクロールできます

寝指

スクロールできます

姿勢

スクロールできます
ヘルニアがみられる例
変形性腰椎症がみられる例
変形性膝関節症がみられる例
脊柱管狭窄症がみられる例
変形性腰椎症がみられる例
変形性膝関節症がみられる例
変形性腰椎症がみられる例
猫背がみられる例
猫背がみられる例
ストレートネックがみられる例
側弯症がみられる例
O脚がみられる例

※写真は足指および姿勢の状態を観察した一例です。状態には個人差があります。

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