【医療監修】モートン病と血流障害(循環の悪化)― しびれ・冷え・痛みが重なる理由

目次

はじめに

こんにちは。足指研究家の湯浅慶朗です。

モートン病(モートン神経腫)というと、多くの人がまずこう考えます。

「神経が圧迫されているんだろう」

「足の前側だけの問題だろう」

もちろんそれも一部では間違いではありません。

ただ、私が臨床で10万人以上の足を見てきた中で、強く感じていることがあります。

モートン病の痛みは、

神経だけではなく「足の環境」が悪化して成立している

ケースがある。

その環境の中に、血流(循環)の悪さが深く関わっていることがある。

痛みが続く人ほど、

冷えやすい

足がむくむ

しびれが残る

回復が遅い

夜になるとジンジンする

こうした“循環の問題”が重なっていることが少なくありません。

この記事では、モートン病と血流障害(循環の悪化)がなぜ重なるのかを、「足指 → 重心 → 足環境」という構造で整理していきます。

▶︎【医療監修】モートン病の本当の原因と全体像― 足指・前足部・血流・骨盤までを「構造」で整理する

結論|モートン病は「循環が落ちる足環境」で長引きやすい

最初に結論です。

モートン病は神経だけの問題ではなく、

循環が落ちる環境が重なることで、痛みが長引きやすくなる

ことがあります。

ここで私が言う「循環が落ちる」とは、

血液が届きにくい

静脈やリンパの戻りが弱い

組織の回復が遅い

過敏になりやすい

こういう状態をまとめて指しています。

そして、この循環の問題は「体質」だけで起きるわけではありません。

足指の崩れ

前足部への負担集中

筋肉の過緊張

靴の圧迫

こうした構造的な条件で作られることがあります。

モートン病の痛みと「しびれ・冷え」が重なる理由

モートン病の症状は、痛みだけではありません。

ピリッと電気が走る

ジンジンする

焼けるように熱い

小石が挟まった感じ

しびれが残る

冷えて感覚が鈍い

このように「神経っぽい症状」と「循環っぽい症状」が混ざります。

ここがポイントです。

循環が落ちると、組織が回復しにくくなり、神経も過敏になりやすい。

結果として、痛みとしびれが重なりやすい。

つまり、神経の圧迫だけでは説明できない“足の環境”があるということです。

足は「循環が不利な場所」である

足は循環において、もともと不利な条件があります。

心臓から遠い

重力の影響を受けやすい

静脈は筋肉の収縮で押し戻す必要がある

冷えやすい

特に重要なのは、ここです。

血液は「心臓が送る力」だけでは戻れません。

戻すためには、ふくらはぎや足の筋肉のポンプが必要です。

つまり、

足指が使えない人ほど循環が落ちやすい構造

を持ちます。

モートン病で循環が落ちる「3つの原因」

ここからは、臨床で多い循環低下の原因を整理します。

1)前足部に負担が集中して「圧迫」が続く

モートン病の痛みが出る場所は、指の付け根付近です。

この場所に負担が集中すると、

同じ場所に圧がかかり続ける

組織が硬くなる

神経周辺のスペースが狭くなる

血管も押されやすくなる

こうした条件が重なります。

つまり、前足部に負担が集中している人は、

神経が刺激されやすい

循環も落ちやすい

この両方が起きやすい環境を作ってしまいます。

▶︎【医療監修】モートン病はなぜ“前足部に負担が集中”するのか― 重心のズレで起きる構造

2)筋肉の過緊張で「血管が通りにくくなる」

循環は血管の通り道です。

筋肉が硬くなれば、血管は圧迫されます。

特にモートン病で多いのは、

足裏が硬い

前足部が張っている

ふくらはぎが常にパンパン

足首が固い

こうした状態です。

筋肉の緊張が強いと、

血管の通り道が狭くなる

血液が流れにくくなる

冷えやすくなる

回復が遅くなる

結果として、痛みが長引きやすくなります。

▶︎【医療監修】モートン病は“筋肉の過緊張”で悪化する― 前足部が固くなる人の共通点

3)靴・靴下で「足が圧迫され続ける」

循環は、圧迫に弱いです。

特に前足部は、

幅が狭い靴

つま先が細い靴

前滑りしやすい靴

硬い靴底

足が滑る靴下

こうした条件で、簡単に圧迫されます。

そしてここが重要です。

圧迫されると、痛みだけでなく「冷え・しびれ」も出やすくなる。

つまり、靴や靴下は「痛みの原因」だけでなく、

循環悪化の原因にもなり得るということです。

モートン病が長引く人ほど「循環の悪化」が重なりやすい

モートン病は、最初は軽い違和感から始まることがあります。

しかし長引く人は、だんだんこうなります。

痛いからかばう

歩き方が崩れる

前足部が固まる

さらに循環が落ちる

神経が過敏になる

痛みが強くなる

このループが起きやすい。

私はこれを「痛みの固定化」と呼んでいます。

しびれがある=重症、とは限らない

ここは誤解されやすいので整理します。

しびれがある人は不安になります。

「神経が潰れてるんじゃないか」

「手術しかないのか」

ただし、しびれは必ずしも重症を意味しません。

循環が落ちて感覚が鈍くなっている

冷えで神経が過敏になっている

圧迫で一時的に感覚が乱れている

こういうケースもあります。

つまり、しびれがあるときほど

神経だけを見るのではなく
循環と足環境もセットで見る

この視点が重要です。

モートン病と血流を「体質」ではなく「構造」で考える

血流が悪いと言うと、体質のせいにされがちです。

冷え性だから

年齢だから

運動不足だから

もちろんそれも一部ではあります。

ただ、私が強調したいのはここです。

循環の悪さは、足の使い方と環境で作られる

ことがある。

足指が使えない

前足部に負担が集中する

筋肉が過緊張する

靴で圧迫される

この流れが、循環の悪さを固定化させることがあります。

自宅でできる「循環が落ちているサイン」のチェック

ここでは簡単に確認できる視点を置きます。

循環が落ちている可能性があるサイン

足先が冷たい

夕方になると足が重い

足がむくみやすい

靴下の跡がくっきり残る

足の甲が張る

夜にジンジンする

温めると少し楽になる

さらにモートン病と重なりやすいサイン

前足部が硬い

指の付け根が常に張る

足指が動かしにくい

足首が固い

ふくらはぎが張りやすい

これらが揃うほど、循環の問題が絡んでいる可能性があります。

まとめ|モートン病は「循環が落ちる足環境」で長引くことがある

最後にまとめます。

  • モートン病は神経の問題として説明されやすい
  • しかし臨床では、循環の悪化が重なって長引くケースがある
  • 前足部への負担集中は、神経だけでなく血管にもストレスを与えやすい
  • 筋肉の過緊張は、循環を落とし、痛みを固定化させやすい
  • 靴や靴下の圧迫は、冷え・しびれを強める要因になることがある
  • 循環は体質ではなく「構造と環境」で悪化することがある

モートン病を「神経だけ」で整理すると、遠回りすることがあります。

痛みの背景にあるのは、

前足部に負担が集中する構造と、循環が落ちる足環境。

私はこの視点で整理することが、結果的に一番早いと考えています。

足指への3つのアプローチ

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指。

足指の問題というより

筋肉が使われなくなった結果

として固定化した状態です。

足指の筋肉が働く条件は、

・動かせる

・働ける

・使われ続ける

この3つ。

そこから導かれるアプローチが、

以下の3つです。

1. ひろのば体操

足指を、広げて、伸ばし、動ける状態に戻す。

筋肉を鍛えるためではなく、本来の動きを発揮できる準備を整えるためのアプローチです。

2. YOSHIRO SOCKS

YOSHIRO SOCKSは、靴下という形をした、もうひとつの筋肉です。

足指・足底の筋肉の仕事を、張力と立体構造によって、薄く一体化して引き受ける構造体です。

3. 小股歩き

立つ。歩く。動く。

そのすべてが、足指を使い続けるための時間になります。

次に知りたいことを選んでください

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