二重アゴが劇的に改善!顔のたるみ解消にも効果的な体操と改善グッズを紹介

足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗

足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。MRC認定歯科医院の顧問の経歴もあり。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(7万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。

目次

はじめに

二重アゴは、美容的な問題だけでなく、健康にも影響を与える可能性があります。多くの人は、年齢や体重増加を主な原因と考えていますが、実際には姿勢や足指の状態も大きな影響を与えています。本記事では、二重アゴの原因とその改善方法について、姿勢と足指との関係を中心に詳しく説明します。

概要

二重アゴは、体重増加や加齢、遺伝的要因が挙げられますが、姿勢の悪さも大きな影響を与えます。猫背やストレートネックなどの不良姿勢は、首や顎の位置を変化させ、首回りの筋肉が緩むことで二重アゴを助長します。また、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、姿勢が悪化しやすくなります。改善策として、人間工学に基づいた正しい姿勢の維持や、エクササイズ、体重管理が有効です。

二重アゴの主な原因

1.脂肪の蓄積:
二重アゴの最も一般的な原因は、顎下の脂肪の蓄積です。体重が増加すると、顔や首の脂肪も増え、二重アゴが形成されます。しかし、痩せているのに二重アゴが形成されている場合には、不良姿勢による「下顎の後退」や顎下の筋肉が緩みが原因になります。

2.皮膚の弛み:
加齢に伴い、皮膚の弾力性が失われ、皮膚が垂れ下がることで二重アゴが現れることがあります。ただし、加齢以外にも不良姿勢により顔の皮膚が下に引っ張られて垂れ下がることがあります。

3.姿勢の悪さ:
猫背やストレートネックなどの不良姿勢は、首や顎の位置を変化させ、顎下の筋肉が緩みやすくなります。この結果、二重アゴが形成されやすくなります。

二重あごは加齢が原因?

ここに2つの顔があります。引き締まったアゴの女性と、アゴが垂れ下がった女性です。この2人の女性の違いは何でしょうか?

じつは、ベロ(舌)の位置なんです。そのため、アゴの下の筋肉を鍛えてもそれほど効果を感じにくのは、そのせいなのです。ですがベロを鍛えてもベロが上に上がるということもありません。

ではベロが下がった原因は何でしょう?多くの人は「加齢」によるものだと答えます。しかし答えはNOです。実はベロの位置は「頚椎の角度」によって変わるからです。ベロが下がっている人は姿勢が悪く、頭が前に突き出た形をしています。なので、スッキリとしたアゴのラインにするために、ベロの位置を上げようとするならば、正しい姿勢を作っていく必要があるのです。

姿勢と二重アゴの関係

正しい姿勢とその重要性

足指がしっかり開いていると正しくまっすぐ立つことができます。正しい姿勢では、背骨は自然なS字カーブを描いています。このカーブは、頭、肩、腰、膝が一直線上に並ぶようにバランスを取るために重要です。背骨のこのカーブが保たれることで、体全体のバランスが維持され、関節や筋肉への負担が最小限に抑えられます。

姿勢が悪い場合の影響

足指が変形すると猫背や反り腰になります。姿勢が悪く、頭が体の前に突き出る状態になると、重力の影響を受けやすくなります。この状態では、この姿勢では、顔の皮膚や筋肉が重力に逆らわずに下に引っ張られるため、たるみが生じやすくなり、表情筋が下に引っ張られることで、ほうれい線が深くなり、年齢よりも老けて見えることがあります。

また、姿勢の悪さは血行不良を引き起こしやすくなります。血行が悪くなると、顔の肌に十分な栄養が届かず、肌のハリや弾力が失われ、結果としてたるみやすくなります。さらに「ストレートネック」という状態が引き起こされる可能性があります。

ストレートネックとは

ストレートネックとは、頸椎が本来の自然な湾曲を失い、まっすぐになってしまう状態を指します。特にスマートフォンやタブレットを長時間使用することが原因で、近年急増しています。この状態では、首の骨が前に突き出し、顎の下の筋肉(舌骨下筋群)が下に引っ張られることで「舌」の位置が下がってしまいます。低位舌になるとあご下がタルタルになり、二重アゴが形成されやすくなります。

舌骨筋群とは?

舌骨筋下筋群

まず体幹と舌骨を結ぶ筋肉があります。それが舌骨下筋群呼ばれ以下の4つの筋肉の総称です。

起始停止作用
甲状舌骨筋甲状軟骨舌骨・舌骨を引き下げる ・嚥下時に喉頭を引き上げる
胸骨舌骨筋胸骨柄と胸鎖関節舌骨・舌骨を引き下げる
・嚥下の最終段階で喉頭を舌骨を引き下げる。
肩甲舌骨筋肩甲骨(肩甲切痕より内側の上縁)舌骨・舌骨を引き下げる ・嚥下の最終段階で喉頭を舌骨を引き下げる
胸骨甲状筋胸骨柄(後面)甲状軟骨・舌骨を引き下げる ・嚥下の最終段階で喉頭を舌骨を引き下げる
舌骨下筋群

筋肉には必ず起始・停止が存在します。起始とは、筋、とくに骨格筋の端(はし)が骨などに付いている場所のうち、体の中心に近い(=近位にある)、あるいはその筋が収縮したときに、より小さくしか動かない骨のある側の端のこと。 その筋の起始でない側の付く部位のことを停止または付着といいます。

舌骨下筋群の中でも肩甲舌骨筋胸骨舌骨筋に注目してみましょう。起始が肩甲骨・胸骨であるということがポイントになります。肩甲骨や胸骨に連結しているということは、肩甲骨・胸骨と舌骨との距離によって影響を受けるということです。

正しい姿勢
ストレートネック

筋肉には至適長という生理学的な長さがありますので、猫背や反り腰により顎上がりの姿勢となると、起始と停止の距離が伸びることによって過剰に緊張したり伸長されてしまいます。

舌骨上筋群とは?

舌骨上筋群とは、頭蓋または下顎骨と舌骨を結ぶ筋肉で、以下の4つの筋肉の総称です。舌骨下筋群の上の方に位置し主に嚥下の際に舌骨を舌骨を前方に挙上させる作用があります。


起始停止作用
オトガイ舌骨筋下顎骨舌骨・嚥下時に舌骨を前方に牽引する   ・開口を補助する
顎舌骨筋下顎骨舌骨・嚥下時に舌骨を前方に牽引する  
・咀嚼時に開口と側方運動を補助する
顎二腹筋下顎骨舌骨・ 嚥下時に舌骨を挙上させる ・下顎骨の引き下げを補助する
茎突舌骨筋側頭骨舌骨・ 嚥下時に舌骨を挙上させる ・下顎骨の引き下げを補助する
舌骨上筋群

猫背や反り腰により顎上がりの姿勢となると、起始と停止の距離が伸びることによって過剰に緊張したり伸長されてしまいます。その結果として舌骨に付着した舌骨下筋群は下に引っ張られるようになり、舌骨を引き下げる作用が強くななります。その結果、舌骨に付着している「舌」が下に落ちてしまい「低位舌」になります。二重アゴの正体は、アゴの皮膚や筋肉ではなく、舌が垂れ下がっている状態なのです。

顔のたるみは広頚筋

猫背によって顎上がりの姿勢は頚椎の過剰な前弯・ストレートネックを引き起こします。頭部が前方に移動した状態です。上位頚椎が過伸展した姿勢になると、広頚筋が伸張をされます。

これにより、広頚筋の停止部である下顎骨下縁、咬筋筋膜、笑筋、口角下制筋、下唇下制筋下が下方に牽引するので、それらの筋肉を介して口輪筋も引っ張られる状態になります。

広頚筋が引っ張られれば、下顎が下方・後方に引かれるので開口位(口呼吸)になりやすくなり、連動して口唇も下方へ引かれることになります。

高齢者だけでなく、若い人にも顔がたるんでいる人が多いのも、単に筋力だけの問題ではなく解剖学的なアライメントが原因となっていることが説明できます。表情筋のトレーニングによる効果が低い場合は、これらのアライメントをしっかりと観察することにより、より容易に顔のたるみを改善させることができます。

どうして姿勢が悪くなるの?

人が立つ時の状態を、逆立ちに置き換えて考えてみましょう。逆立ちするとき、手の形はどうしますか?手の指を大きく広げ、まっすぐ伸ばしているはずです。手の指が閉じていたり、曲がっていたら、腕に力が入らなかったり、バランスが悪くなって逆立ちはできなくなります。

手を「足」に置き換えると、手首は足首、ひじは膝、肩は股関節に当たります。足指がしっかり広がって伸びている状態であれば、最も無理のない体勢で、まっすぐにバランスよく立つことができるのです。  

足元のバランスが悪くても、体は何とかバランスをとりながら立とうとします。しかし無理にバランスをとることで骨がゆがみ、筋肉が疲労します。それらの部位にかかる負担が外反母趾をはじめとする様々な痛みや体の不調を招くわけです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

あなたの足指はまっすぐですか?

足指が曲がっていない人はほとんどいません。それは靴下や靴を履く文化になったことが大きな要因です。足指の写真を見て、自分の足をチェックしてみてください。代表的な足指の変形には、次のようなものがあります。

  • 外反母趾(がいはんぼし)
  • 内反小指(ないはんしょうし)
  • 浮き指(うきゆび)
  • かがみ指(別名:ハンマートゥ)
  • 寝指(ねゆび)
スクロールできます
外反母趾
内反小趾
屈み指
浮き指
親指の浮き指
寝指

外反母趾は知っていても、「内反小指」や「浮き指」、「かがみ指」、「寝指」は聞いたことがない人が多いかもしれません。これらの足指の変形によって体のバランスを崩しています。足指をしっかりケアして、二重アゴや顔のたるみを改善させていきましょう。足指の変形について詳しくは以下の記事を参考にしてください。

姿勢改善のためのアプローチ

姿勢を改善させるには体幹を鍛えるのではなく、足指を正しい形にすることが大切です。

エルゴノミクスの実践

1.デスクワークの環境整備:
椅子や机の高さを調整し、モニターを目の高さに合わせることで、自然な姿勢を保ちやすくなります。背筋を伸ばし、肩の力を抜くことが重要です​​。

2.姿勢矯正アイテム:
姿勢をサポートするための足指体操やソックスを使用することで、長時間の作業でも正しい姿勢を維持できます。

    ひろのば体操とYOSHIRO SOCKSの導入

    1.ひろのば体操:
    足指を広げることで全身のバランスを整え、姿勢を改善するためのエクササイズです。足指の機能が向上し、猫背やストレートネックが改善されます。1日1回、5分を目安に行いましょう。

    ひろのば体操の正しいやり方

    2.YOSHIRO SOCKS:
    足指の変形を改善し、正しい姿勢をサポートするための特殊な靴下です。足指が広がり、自然な歩行を促進します。YOSHIRO SOCKSを日常生活で履くことで、足指のストレッチ効果が得られ、体の重心が安定し、姿勢の改善が期待できます。

    YOSHIRO SOCKSは、足指の変形を改善し、全身のバランスを整えるための特殊な靴下です。これにより、姿勢が改善されるため、二重アゴの予防と改善にも効果があります。

    効果のメカニズム

    1.足指の広がり:
    YOSHIRO SOCKSは、足指を自然に広げるデザインになっています。これにより、足指が正しい位置に戻り、全身のバランスが整います。

    2.姿勢の改善:
    足指の機能が改善されることで、体全体の姿勢が自然と良くなります。特に、猫背やストレートネックの改善が期待でき、これが首や顎の筋肉に良い影響を与えます​。

    3.重心の安定:
    足指が正しく機能することで、体の重心が安定し、長時間の立ち仕事やデスクワークでも正しい姿勢を維持しやすくなります。

      YOSHIRO SOCKSの効果(科学的根拠)

      1.足指の機能改善:

      外反母趾角

      開始時の外反母趾角は19.1°
      8週間後の外反母趾角は12.3°

      8週間目の平均値は、開始時と比べて、外反母趾角が6.8°改善。外反母趾角改善の作用が確認されました。

      ※開始前と8週間目の平均値の差
      ※グラフは臨床試験における平均値の推移
      ※結果には個人差があり、100%の結果を保証するものではありません。


      足指を広げることで、正しい足の使い方を促進し、体全体のバランスを改善します。これにより、姿勢が良くなり、舌の位置も自然と上がります。

      2.姿勢の改善:

      背筋力

      開始時の背筋力は71.6kg
      8週間後の背筋力は82.9kg

      8週間目の平均値は、開始時と比べて、背筋力が116%改善。姿勢の改善の作用が確認されました。

      ※40代女性の平均背筋力は80kg
      ※開始前と8週間目の平均値の差
      ※グラフは臨床試験における平均値の推移
      ※結果には個人差があり、100%の結果を保証するものではありません。


      足指の変形が改善されると、体の重心が正しく保たれ、猫背やストレートネックの改善が見込まれます。姿勢が改善されることで、首や顎の位置が正しくなり、顎下の筋肉が引き締まります。これにより、二重アゴの形成を防ぎ、既存の二重アゴも改善されます​。YOSHIRO SOCKSを日常的に使用し、姿勢と足指の機能を改善することで、二重アゴの予防と改善が期待できます。健康的な生活習慣を維持しながら、美容面でも良い結果を得られるでしょう。

        湯浅慶朗
        足指博士(理学療法士)
        足指研究の第一人者。理学療法士。足指研究所所長。日本足趾筋機能療法学会理事長。ひろのば体操、YOSHIRO SOCKS、YOSHIRO INSOLE、ハルメク靴の開発者。東京大学や国際医療福祉大学で研究を行う。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長・通所リハビリテーションセンター長。著書多数。テレビ出演は『ガイアの夜明け』『NHKガッテン』『NHK BS 美と若さの新常識』『NHK サキどり』ほか多数出演、著書は『たった5分の「足指つかみ」で腰も背中も一生まがらない!』(PHP出版)など多数。

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