【医療監修】なぜリハビリや電気治療を続けても良くならないのか― 痛みが消えても「構造」が変わらない本当の理由

目次

はじめに

こんにちは。足指研究家の湯浅慶朗です。

腰痛やしびれ、関節の痛みで医療機関を受診すると、

  • リハビリを続けましょう
  • 電気治療を受けてください
  • しばらく様子を見ましょう

と説明されることは少なくありません。

実際に、

  • 施術直後は楽になる
  • 通っている間は調子がいい

と感じた経験がある方も多いと思います。

それでも現場では、

  • やめると元に戻る
  • 良くなったり悪くなったりを繰り返す
  • 数か月〜数年で再発する

という相談が後を絶ちません。

この記事では、

「なぜ治療を受けているのに安定しない人がいるのか」

その理由を、治療内容の良し悪しではなく

身体の構造と使われ方という視点から整理します。

リハビリや電気治療は「無意味」なのか?

最初に明確にしておきます。

リハビリや電気治療そのものが

無意味・間違っているわけではありません。

これらには、

  • 筋緊張を一時的に緩める
  • 神経の興奮を抑える
  • 動かしやすい状態をつくる

という 明確な役割 があります。

問題は、

「それが主役になってしまっているケースが多い」

という点です。

多くの治療は「痛みのある場所」を中心に行われる

一般的な治療では、

  • 痛みが出ている部位
  • 画像で異常が見られる部位

が中心になります。

これは自然な考え方ですが、

構造の視点では大きな落とし穴があります。

痛みの場所と、負担が生まれている構造は一致しない

身体を構造的に見ると、

痛みは原因ではなく「結果」

として現れていることがほとんどです。

  • 腰が痛い → 腰が原因とは限らない
  • 膝が痛い → 膝が壊れているとは限らない

痛みは、

負担が集中した“最後の出口”

にすぎないケースが多く見られます。

なぜ「その場では楽」なのに戻ってしまうのか

電気治療やマッサージ後に楽になる理由は明確です。

  • 神経の興奮が一時的に抑えられる
  • 血流や筋緊張が変化する

しかし、

  • 立ち方
  • 重心の位置
  • 歩き方
  • 足元の支え方

が変わっていなければ、

日常生活に戻った瞬間から同じ力が再開されます。

その結果、

  • 数時間後
  • 数日後
  • 数週間後

に、同じ症状が戻ります。

「通えば体は変わる」という誤解

よくある誤解が、

リハビリを続けていれば、いつか体は変わる

という考え方です。

しかし身体は、

「どう使われ続けているか」

によって形づくられます。

週に数回の治療よりも、

  • 毎日どこで支えているか
  • どんな姿勢で立ち、歩いているか

の影響の方が、はるかに大きいのです。

力の入口は「地面」から始まっている

身体にかかる力の流れは、

地面



骨盤

背骨

という順番で伝わります。

つまり、

足元で支えられていない状態では、
腰や背骨が“支え役”を押し付けられる

構造になります。

治療しても変わりにくい人に共通する特徴

臨床で多く見られるのが、次のような状態です。

  • 姿勢を意識しても長く保てない
  • 立っていると腰や脚が疲れる
  • 歩くと特定の場所に力が入る
  • 足指が地面に接地していない

これらはすべて、

本来足元で受けるはずの負担を、
上流(腰・背骨)が代償しているサイン

でもあります。

治療は「リセット」、構造は「上書き」

リハビリや電気治療は、

  • 一度リセットする
  • 状態を整える

という役割を果たします。

しかし、

  • 同じ立ち方
  • 同じ重心
  • 同じ歩行

が続けば、

その上から、また同じ負担が上書きされる

という状態になります。

これが、

  • 通っている間は良い
  • やめると戻る

という現象の正体です。

「効かない」のではなく「役割が違う」

整理すると、

  • リハビリや電気治療は悪いものではない
  • しかし構造を変える主役ではない
  • あくまで補助的な位置づけ

であるケースが多いのです。

本当に見るべきポイントは「どこで支えているか」

重要なのは、

  • 腰で支えているのか
  • 足元で支えられているのか

という視点です。

この違いが、

  • 再発を繰り返す人
  • 安定しやすい人

の分かれ目になります。

各疾患との関係について

この構造は、

  • 椎間板ヘルニア
  • 腰椎すべり症
  • 脊柱管狭窄症
  • 膝痛・股関節痛

など、疾患名が変わっても共通しています。

それぞれの疾患で

どこに負担が集まりやすいのかについては、

各疾患別の記事で詳しく整理しています。

まとめ

  • リハビリや電気治療が無意味なわけではない
  • 痛みの場所と原因の構造は一致しないことが多い
  • 日常生活での支え方が変わらなければ再発しやすい
  • 治療は「主役」ではなく「補助」
  • 力の入口(足元)を見る視点が重要

治療を受けるかどうか以前に、

「なぜそこに負担が集まっているのか」

という構造を理解することが、

本当の意味での第一歩になります。

足指への3つのアプローチ

— ただし、順番があります

私は2006年以降、病院における臨床の場で、体操・靴下・歩き方・靴の指導を中心に、足指の変形や機能不全、そしてそれに関連する整形外科的な不調に対する対応を行ってきました。

外反母趾、内反小趾、かがみ指、浮き指、寝指、足趾機能不全に加え、膝・腰・股関節・姿勢といった問題についても、足指からの介入を軸に経過を観察してきた臨床の積み重ねがあります。

これは理論だけの話ではありません。長年にわたる臨床数と経過、データの蓄積の中で、「動かす・保つ・使い続ける」という視点が共通して重要であることが整理されてきました。

その結果として、ここで紹介しているひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・YOSHIRO WALKという3つのアプローチに集約されています。

1. ひろのば体操

足指を「動かして」広げて伸ばす

ひろのば体操は、足趾機能不全によって低下しやすい足指の可動性や感覚入力を取り戻し、足指が本来の動きを発揮しやすい状態をつくることを目的に考案された体操です。

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指など、足指がうまく使われにくくなっている状態に対して、日常で取り入れやすいアプローチの一つです。

2. YOSHIRO SOCKS

広がって伸びた足指を「保ち続ける条件」をつくる

YOSHIRO SOCKSは、足の中で起こりやすい「滑り」「指の押し込み」「アーチの崩れ」といった足元環境のストレスに着目し、

  • 足指が広がりやすい
  • 足指が伸びやすい
  • 足裏のアーチが保たれやすい

足元環境を整えることを目的に設計された靴下です。外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指・足趾機能不全など、足指の使われ方が関与するケースで検討される選択肢の一つです。

3. 小股歩き

日常動作の中で、足指が“使われ続ける”状態をつくる

小股歩きは、歩幅を抑えることで足指を感じながら地面を捉えやすくする歩き方です。

体操や足元環境の見直しと組み合わせることで、足指に関わる筋活動が起こりやすい条件をつくる考え方として紹介しています。

無理なく続けられる形を選んでください

・体操から始める人

・足元環境から見直す人

・両方を組み合わせる人

どれか一つに決める必要はありません。足指の問題は、方法よりも「続けられる条件」が大切です。


まず迷っている方へ

— どれから始めるか迷ったら、ここを基準にしてください —

  • 体操が続かなかった人
  • 歩き方を意識する余裕がない人
  • 靴をすぐに変えられない人

この場合は、

② YOSHIRO SOCKS(足元環境を整える) から始めるのが現実的です。

足指は「動かす前に、使われる環境」が整わないと戻りやすいため、

まずは日常の中で 足指が使われにくい状態を減らす ことが優先されます。


すでに体操ができている方へ

① ひろのば体操 + ② YOSHIRO SOCKS

動かした足指を、そのまま保てる条件が重なることで、

足指が使われやすい状態が続きやすくなります。


余裕が出てきた方へ

③ 小股歩き を組み合わせることで、 日常動作の中でも足指が“使われ続ける”条件が整っていきます。

※どれか一つを「完璧にやる」必要はありません。

足指の問題で大切なのは、無理なく続けられる順番を選ぶことです。

次に知りたいことを選んでください

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