子どもが豊かに育つ保育の一環として
「ひろのば体操」を
ひろのば体操の歌は、ダウンロード(PCのみ)ができます
MP3のファイルは下記の右側にあるダウンロードボタンを押してください。PC環境のみ対応しています。教育機関での「ひろのば体操」の実施はご自由にお願いします。保護者向けに資料が必要な場合には、ひろのば体操のマンガ・冊子も用意しております。
作詞:サキどり↑制作班
作曲:弓削田健介
歌:中村理恵
監修(著作権者):湯浅慶朗
ひろのば体操を行う子供たちを見て、人は自信がついたら勇気が出て、挑戦しながら努力し、自分の夢を自分のものにしていくのだと実感しました。子供は愛されるために、幸せになるために生まれてきたのだと思います。土台である足が強くなれば、強い心を養うことができ、強く生きていくことができる。その援助を保育士さんたちが、足指を通して行っていければ幸いに思います。
保育園児の調査
保育園調査開始時に、上履き保育と裸足保育の園で分け、運動能力に差があるのかを比較したが、どちらも運動能力に差がないことが分かった。しかしその後、ひろのば体操を実施していくにつれ、裸足保育のほうが運動課題をクリアする速度が速いことが分かったのです。
しかし様々な社会的背景や保育環境により、上履き保育をせざるを得ない園は少なくない。裸足保育が理想だが、上履き保育でもひろのば体操を毎日行うことにより、裸足保育をしている園と同様の運動能力の向上を期待できることがわかりました。また、園庭のない園も数多く存在するが、そんな環境の中でも、ひろのば体操は園庭がなくても、道具を使わず、いつでも・どこでも・誰にでも実施できるため、環境整備を行わずに運動能力を向上させることができるのではないかと考えています。
足指体操が誰にでもできるということから、保育所での取り組みへとつながり、ひろのば体操で健康が取り戻せ、膝や腰への負担を最小限にしていけることもわかりました。
また、運動神経の未発達な子にも自信を与えたことや保育士とのつながりを深めていったことが、実践園の保育士の記録からもうかがえます。自分の体の使い方を知ると言う大切なことに気づき、子どもたちが体育遊びをするプロセスの中で、ひろのば体操を準備体操としていくことができれば幸いです。
ひろのば体操への取り組みを行う保育園
子どもたちにも覚えやすい簡単な体操ですが、初めはやり方に戸惑い、また痛がる子もいました。それでも、毎日左右20回ずつ日課として行ううちに、だんだん全員が親しんでいきました。
今では、自分たちの体に起こった「変化」を実感し、どの子も自発的にひろのば体操に取り組むほどになっています。
その変化とは、運動能力の飛躍的な向上です。かけっこが速くなった。登り棒が得意になった。鉄棒で逆上がりができた。高い跳び箱や体育棒が跳べるようになった。そうした変化を子どもたちは、「ひろのば体操をやるとこうなる」と実感しているようです。
私も子どもたちの変化から、多くのことに気づきました。
皆さんは、子どもたちの足指を見たことがあるでしょうか。寝指、浮き指、かがみ指と、指が曲がっている子が多いのです。しかし、ひろのば体操を取り入れてからは、曲がっていた足指が広がり伸びて、踏ん張る力がついてきました。「最近の子はよく転ぶ」と言われていた原因が、足指に隠れていたことに気づいたのです。
例えば以前は、かけっこをしているときに理由なくふらついたり、転んだりする子が少なくありませんでした。
それが今では、みんな危なげない足取りで、前よりも速く、力強く走れるようになっています。
「運動神経の差」という思い込みをしていた
当園では、年中児の秋頃より縄跳びを始めます。夏からひろのば体操を始めていた子どもたちは、縄跳びの上達も早く、体のバランスも安定してきて、その場でのジャンプ、着地ができていました。
そして今年、年長の縄跳び大会では、1000回以上跳ぶ、園の最高記録も出ました。
それまで、運動で取り残されていた子もついていけるようになり、もちろん、つまずいたり転んだりする子も減りました。「運動神経の差」という思い込みをしていた自分を反省しています。
そのほか気づいたのは、子どもたちのO脚、Ⅹ脚が直ったこと。
また、できなかったことができるようになったと1人ひとりの笑顔も増え、自信につながり、いろんなことに挑戦する心も育つようになりました。
私は、保育園はもちろん、学校や老人ホームなどにも、ひろのば体操への取り組みが広がってくれればいいなと思っています。
足指についての知識が広がれば、学校の部活動などでも、本来の運動能力を発揮できると思います。歩くことをあきらめているお年寄りも、また歩ける可能性があると思います。
当園では、昨年「ひろのば教室」を開催して、園児のおじいちゃん、おばあちゃんたちに、「孫といっしょのひろのば体操」を体験していただきました。そうしたこともきっかけにしながら、園児のご家族の間でも、足指伸ばしの輪が広がっています。