【医療監修】顎関節症セルフチェック|危ないサインと“再発する条件”を見抜く12項目

目次

はじめに

こんにちは。足指研究家の湯浅慶朗です。

顎関節症の相談で多いのが、

「これって放置していいですか?」

「病院に行くべきですか?」

という不安です。

顎関節症は、症状の出方が人によって違いすぎます。

痛みが強い人もいれば、音だけ鳴る人もいる。

口が開かない人もいれば、耳の詰まり感や頭痛のほうが先に出る人もいます。

だからこそ大事なのは、いきなり「治し方」を探すことではありません。

まずは、

  • 今のあなたの症状がどのタイプなのか
  • 放置していい範囲なのか
  • 受診を考えたいサインがあるのか

これを整理することです。

この記事は、顎関節症のセルフチェックを通して「迷いを減らす地図」を作るためのものです。

顎関節症を“顎だけの問題”として見ずに、姿勢や体の使い方まで含めて全体像で整理したい方は、こちらの記事も参考になります。

▶︎【医療監修】顎関節症の本当の原因は“顎”じゃない|足指→重心→姿勢→顎の連鎖

まず確認したいこと|セルフチェックは「診断」ではありません

最初に大事な前提です。

ここで行うセルフチェックは、顎関節症かどうかを確定するものではありません。

顎関節症に似た症状は、

歯の問題

副鼻腔炎

耳の病気

神経のトラブル

外傷や炎症

などでも起こることがあります。

ただし、セルフチェックをすると

「今の状態がどの方向に近いか」

「早めに受診した方がいいサインがあるか」

を整理することはできます。

不安を放置してこじらせないためにも、ここは一度落ち着いて確認してみてください。

顎関節症セルフチェック(12項目)

ここからのチェック項目は、顎関節症の方に多い“入口”をまとめたものです。

当てはまるものを数えてください。

チェック① 口を開けると痛い/噛むと痛い

口を開けると顎が痛い

噛むと耳の前が痛い

片側だけ痛い

この痛みは、顎関節や噛む筋肉に負担が集中しているサインの可能性があります。

チェック② 口を開けるとカクカク音がする(クリック音)

開けるとカクッと鳴る

噛むとミシミシ鳴る

左右どちらかだけ鳴る

音が鳴るだけで痛みがない人もいます。

ただし、音の種類や増え方によっては注意が必要なこともあります。

チェック③ 指が縦に3本入らない(開口制限)

口が大きく開けられない

指が2本しか入らない

途中で引っかかる感じがする

顎がロックされる感じがある

このタイプは日常生活に支障が出やすいので、早めに整理しておきたい状態です。

チェック④ 朝起きたとき顎がだるい/疲れている

朝から顎が重い

噛むとすぐ疲れる

夕方になると顎がつらい

このタイプは、噛む筋肉が休めていない可能性があります。

つまり、寝ている間も緊張が抜けていない状態です。

チェック⑤ 日中、上下の歯が触れていることが多い(TCH)

気づくと歯が当たっている

仕事中に噛みしめている

スマホ中に食いしばっている

噛んでいるつもりがなくても、歯が触れているだけで顎は休めなくなります。

チェック⑥ 無意識の噛みしめがある

寝ている間に噛んでいると言われる

集中すると噛む

不安なとき噛む

噛みしめはストレスだけが原因ではありません。

体が安定しないときほど、人は噛みしめやすい。

僕は臨床でその傾向を何度も見てきました。

チェック⑦ 片側で噛むクセがある

右ばかりで噛む

左ばかりで噛む

片側の顎だけ痛い

顎が片方にズレる気がする

このタイプは、顎の左右差が固定されている可能性があります。

チェック⑧ 耳の詰まり感・耳鳴り・耳の前がつらい

耳が詰まる感じがする

耳鳴りが気になる

耳鼻科で異常なしと言われた

顎関節は耳のすぐ近くにあるため、顎の状態が耳の違和感として感じられることがあります。

チェック⑨ 頭痛・首こり・肩こりがセットである

顎と一緒に頭が痛い

首こりが強い

肩こりが慢性化している

顎関節症は、顎だけの問題に見えて「首・肩の緊張」がセットで起きる人が少なくありません。

チェック⑩ 首が前に出ている(壁チェック)

壁に背中をつけて立ちます。

かかと

お尻

背中

を壁につけてください。

このとき、

後頭部が壁につかない

つけようとすると首が苦しい

なら、首が前に出ている可能性があります。

首が前に出るほど、顎の位置は不安定になりやすい傾向があります。

チェック⑪ 立っていると片足に体重が乗りやすい

立つと右(または左)に体重が寄る

片脚重心がクセになっている

写真を撮ると肩の高さが違う

顎の左右差が強い人ほど、体の左右差もセットで出ていることがあります。

顎だけを見ても戻りやすいタイプです。

チェック⑫ 靴の減り方が偏っている(外側だけ減る/内側だけ減る)

靴の外側ばかり減る

片足だけ減り方が違う

小指側が強く当たる

親指側が潰れている

足元の偏りは、姿勢の偏りにつながりやすいです。

姿勢が偏ると、首の位置や顎の使い方にも影響が出るケースがあります。

チェック結果|何個当てはまりましたか?

ここまでで当てはまった数を数えてみてください。

0〜2個:一時的な負担の可能性もある

たまたま噛みすぎた

寝不足が続いた

姿勢が崩れていた

こうした一過性の負担でも、顎はつらくなります。

ただし、同じ症状が繰り返すなら「様子見」ではなく次の段階です。

3〜5個:顎に負担が集まりやすい状態が続いている

このゾーンは、

顎が休めていない

緊張が抜けない

噛みしめが止まらない

という状態が続いている可能性があります。

マウスピースや整体などを試しても、戻りやすい人が多いゾーンです。

次に読むなら、ここが一番つながります。

▶︎【医療監修】顎関節症が治らない理由|マウスピース・整体・ストレッチで戻る人の共通点

6個以上:原因が重なっている可能性が高い

このタイプは、顎だけの問題として対処すると迷いやすい傾向があります。

噛みしめ

首の前突

左右差

睡眠中の緊張

足元の偏り

こうした条件が重なり、顎に負担が集まっている可能性があります。

全体像から整理したい方は、こちらが役立ちます。

▶︎【医療監修】顎関節症の本当の原因は“顎”じゃない|足指→重心→姿勢→顎の連鎖

放置していい症状・受診を考えたい症状

ここが一番大事なパートです。

顎関節症は、焦りすぎてもダメですが、放置しすぎてもこじれることがあります。

放置していい可能性があるケース(様子見がしやすい)

音は鳴るが痛みがほぼない

口は開く(指3本は入る)

食事はできる

痛みがあっても軽く、日常生活に支障が少ない

症状の頻度が増えていない

痛み止めが必要なほどではない

ただし、症状が徐々に増えている場合は「様子見の範囲」を超えています。

受診を考えたいケース(早めに整理したい)

口が開かない(指2本以下)

痛みで食事がしづらい

顎がロックされる感じがある

痛みが強く、眠れない

顎の腫れや熱感がある

しびれ・麻痺のような症状がある

症状がどんどん悪化している

外傷(転倒・衝突)のあとから急に症状が出た

この場合は、自己判断で無理に動かすより、歯科・口腔外科などで確認する方が安全です。

ここが本題|症状が違っても「再発する条件」は共通している

顎関節症で迷う人ほど、こう考えがちです。

痛い場所が違う

鳴る音が違う

開く範囲が違う

だから原因も全部違うはず

もちろん違いはあります。

でも、僕が臨床で何度も見てきたのはここです。

症状が違っても、戻る人には「共通の条件」がある。

顎関節症が長引く人ほど「顎の外側」が崩れている

顎関節症が長引く人ほど、顎の中だけではなく、顎の外側が崩れていることが多いです。

首が前に出る

肩が上がる

重心がズレる

顎が固定に使われる(噛みしめ)

この状態は、顎にとって最悪です。

顎を緩めたいのに、

体が不安定だから顎で踏ん張らないといけない。

だから顎が休めない。

結果として、また戻る。

この流れに入っている人が、本当に多いです。

さらに深い話|その首の前突は「足元」から始まることがある

首が前に出ると顎がズレやすい。

これは多くの人が何となく理解しています。

でも僕が現場で強く感じるのは、もっと前の話です。

首の前突は、足元から始まっていることがある。

たとえば、

足指が使えない

重心が崩れる

骨盤が傾く

首が前に出る

顎がズレる

こういう流れです。

この図は、顎関節症の人に多い“体の連鎖”です。

顎関節症を「顎の病気」として見ている限り、このルートは見えません。

でも、顎関節症が戻る人ほど、この“戻る条件”が残っています。

つまり顎関節症は、顎を触る前に「体が安定する条件」を作らないと戻りやすい。

これが、足指研究所としての結論です。

まとめ|顎関節症は「危ないサイン」と「再発する条件」を分けて考える

顎関節症のセルフチェックは、診断ではありません。

ただ、自分の状態を整理するための地図にはなります。

顎関節症は症状が人によって違いすぎる。

だからこそ、まず当てはまる項目を確認して「自分のタイプ」を整理する。

その上で、

受診が必要なサインがあるか

放置していい範囲なのか

を判断していく。

そして最後に一番大事なことです。

症状が違っても、再発する人には共通の条件がある。

首・姿勢・重心が崩れたままなら、顎はまた固定に使われやすい。

その首の崩れは、足元から始まっていることがある。

次に読むなら、「戻る人の共通点」をまとめたこの記事が一番つながります。

▶︎【医療監修】顎関節症が治らない理由|マウスピース・整体・ストレッチで戻る人の共通点

足指への3つのアプローチ

— ただし、順番があります

私は2006年以降、病院における臨床の場で、体操・靴下・歩き方・靴の指導を中心に、足指の変形や機能不全、そしてそれに関連する整形外科的な不調に対する対応を行ってきました。

外反母趾、内反小趾、かがみ指、浮き指、寝指、足趾機能不全に加え、膝・腰・股関節・姿勢といった問題についても、足指からの介入を軸に経過を観察してきた臨床の積み重ねがあります。

これは理論だけの話ではありません。長年にわたる臨床数と経過、データの蓄積の中で、「動かす・保つ・使い続ける」という視点が共通して重要であることが整理されてきました。

その結果として、ここで紹介しているひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・YOSHIRO WALKという3つのアプローチに集約されています。

1. ひろのば体操

足指を「動かして」広げて伸ばす

ひろのば体操は、足趾機能不全によって低下しやすい足指の可動性や感覚入力を取り戻し、足指が本来の動きを発揮しやすい状態をつくることを目的に考案された体操です。

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指など、足指がうまく使われにくくなっている状態に対して、日常で取り入れやすいアプローチの一つです。

2. YOSHIRO SOCKS

広がって伸びた足指を「保ち続ける条件」をつくる

YOSHIRO SOCKSは、足の中で起こりやすい「滑り」「指の押し込み」「アーチの崩れ」といった足元環境のストレスに着目し、

  • 足指が広がりやすい
  • 足指が伸びやすい
  • 足裏のアーチが保たれやすい

足元環境を整えることを目的に設計された靴下です。外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指・足趾機能不全など、足指の使われ方が関与するケースで検討される選択肢の一つです。

3. 小股歩き

日常動作の中で、足指が“使われ続ける”状態をつくる

小股歩きは、歩幅を抑えることで足指を感じながら地面を捉えやすくする歩き方です。

体操や足元環境の見直しと組み合わせることで、足指に関わる筋活動が起こりやすい条件をつくる考え方として紹介しています。

無理なく続けられる形を選んでください

・体操から始める人

・足元環境から見直す人

・両方を組み合わせる人

どれか一つに決める必要はありません。足指の問題は、方法よりも「続けられる条件」が大切です。


まず迷っている方へ

— どれから始めるか迷ったら、ここを基準にしてください —

  • 体操が続かなかった人
  • 歩き方を意識する余裕がない人
  • 靴をすぐに変えられない人

この場合は、

② YOSHIRO SOCKS(足元環境を整える) から始めるのが現実的です。

足指は「動かす前に、使われる環境」が整わないと戻りやすいため、

まずは日常の中で 足指が使われにくい状態を減らす ことが優先されます。


すでに体操ができている方へ

① ひろのば体操 + ② YOSHIRO SOCKS

動かした足指を、そのまま保てる条件が重なることで、

足指が使われやすい状態が続きやすくなります。


余裕が出てきた方へ

③ 小股歩き を組み合わせることで、 日常動作の中でも足指が“使われ続ける”条件が整っていきます。

※どれか一つを「完璧にやる」必要はありません。

足指の問題で大切なのは、無理なく続けられる順番を選ぶことです。

次に知りたいことを選んでください

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