小指は実際に役に立つの?それとも退化した構造?

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質問実際に小指は役に立つのでしょうか、
それとも退化した器官なのでしょうか?

—広島県の馬場さんより投稿

足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗

理学療法士(Physiotherapist)、足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(10万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。東京大学 石井直方 名誉教授の弟子でもある。

私たちの答え:

小指は見た目がかわいいという以外に特に機能がないと思われるかもしれません。しかし、ぶつけたり、骨折したり、その他の怪我をしたことがあれば、そうではないことがわかります。小指を怪我したときには、日常生活にどれほど影響するかに、きっと驚かれると思います。

小指は足の中の複雑なシステムの一部です。実際、足は30の関節、28の骨、100を超える腱と靭帯で構成されています。人が歩くとき、通常の足の生体力学では、足は外側から内側に回転します。この動きは、私たちが次の一歩を踏み出すために「蹴り出す」のに役立っています。小指が何らかの形で損傷すると、推進力が制限され、歩行に影響が出ます。「小指」が損傷したり切断しなければならなくなったりすると、バランスを崩して転倒する恐れもあるのです。

小指の浮き指を治したらO脚が改善した例

小指には伸筋腱と屈筋腱があり、体重を支える骨構造を持ち、バランスや推進力に関与し、歩行や走行時に重要な役割を果たしています。また、感覚フィードバックを通じて地形の状態に関する情報を提供し、また衝撃力を分散する役割も担っています。小指は、歩くや走るといった動的な動作においても重要な役割を果たしており、地面の状態に関する貴重なフィードバックを提供し続けています。また、歩行時には衝撃力を分散させる役割も果たしており、これが依然として重要な機能として続いています。

足のバランスをとる3脚構造「Y-Balance」

実際、足のバランスをとる「三脚」(かかと、小指、親指)への依存度は非常に高いと言えるのです。これらの要素が 1 つでも失われると、スキップ、ランニング、ウォーキングの能力が著しく低下します。小指は、飛び込むときにプールの縁を蹴り出すのにも役立つため、競泳選手の生活にとっても非常に重要なのです(ほとんどのスポーツ競技には重要)。

人間の足の小指は、歩行や走行時に安定性を提供し、バランスを保つために重要な役割を果たしています。しかし、一部の専門家は、現代の生活環境の変化(間違った靴選びすべりやすい素材の靴下など)によって、小指の機能が退化していると指摘しています。私たちは、現代人の足の形が以前のように自然な形状を保っていないとし、その原因の一つとして靴の影響を挙げています。YOSHIRO SOCKSという靴下は、足の健康を保つために足の形に合わせており、小指の機能回復にも取り組んでいます。

足指を正しい位置に保つように設計されたYOSHIRO SOCKS

一方、ひろのば体操は、足全体を活性化してバランスや歩行能力を改善するトレーニング方法として注目されています。この体操では、足の指を含む全体の筋肉を活性化させることで、小指も含めた足全体の機能を向上させることが可能です。足裏の筋肉を鍛えることで、小指だけでなく足全体の筋力や柔軟性が向上し、歩行時の安定性も向上します。

ひろのば体操の正しいやり方

ヒトの足は本来裸足で地面を感じることでその機能を最大限に発揮することができます。一方、YOSHIRO SOCKSは、現代社会においては裸足で歩くことが難しい状況も多いため、足の形に合った靴下を履くことで少しでも足の健康を保つことができると考えています。ひろのば体操も足の機能を取り戻すためのエクササイズとして有効なのですが、現代社会においては靴下や靴を履くことが多いため、その点でYOSHIRO SOCKSのアプローチも有効だと言えるでしょう。現代社会の生活環境の変化に伴い、足の機能や形状が変化している現状を踏まえつつ、適切なケアやトレーニングを行うことが重要です。

足指への3つのアプローチ

— ただし、順番があります

私は2006年以降、病院における臨床の場で、体操・靴下・歩き方・靴の指導を中心に、足指の変形や機能不全、そしてそれに関連する整形外科的な不調に対する対応を行ってきました。

外反母趾、内反小趾、かがみ指、浮き指、寝指、足趾機能不全に加え、膝・腰・股関節・姿勢といった問題についても、足指からの介入を軸に経過を観察してきた臨床の積み重ねがあります。

これは理論だけの話ではありません。長年にわたる臨床数と経過、データの蓄積の中で、「動かす・保つ・使い続ける」という視点が共通して重要であることが整理されてきました。

その結果として、ここで紹介しているひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・YOSHIRO WALKという3つのアプローチに集約されています。

1. ひろのば体操

足指を「動かして」広げて伸ばす

ひろのば体操は、足趾機能不全によって低下しやすい足指の可動性や感覚入力を取り戻し、足指が本来の動きを発揮しやすい状態をつくることを目的に考案された体操です。

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指など、足指がうまく使われにくくなっている状態に対して、日常で取り入れやすいアプローチの一つです。

2. YOSHIRO SOCKS

広がって伸びた足指を「保ち続ける条件」をつくる

YOSHIRO SOCKSは、足の中で起こりやすい「滑り」「指の押し込み」「アーチの崩れ」といった足元環境のストレスに着目し、

  • 足指が広がりやすい
  • 足指が伸びやすい
  • 足裏のアーチが保たれやすい

足元環境を整えることを目的に設計された靴下です。外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指・足趾機能不全など、足指の使われ方が関与するケースで検討される選択肢の一つです。

3. 小股歩き

日常動作の中で、足指が“使われ続ける”状態をつくる

小股歩きは、歩幅を抑えることで足指を感じながら地面を捉えやすくする歩き方です。

体操や足元環境の見直しと組み合わせることで、足指に関わる筋活動が起こりやすい条件をつくる考え方として紹介しています。

無理なく続けられる形を選んでください

・体操から始める人

・足元環境から見直す人

・両方を組み合わせる人

どれか一つに決める必要はありません。足指の問題は、方法よりも「続けられる条件」が大切です。


まず迷っている方へ

— どれから始めるか迷ったら、ここを基準にしてください —

  • 体操が続かなかった人
  • 歩き方を意識する余裕がない人
  • 靴をすぐに変えられない人

この場合は、

② YOSHIRO SOCKS(足元環境を整える) から始めるのが現実的です。

足指は「動かす前に、使われる環境」が整わないと戻りやすいため、

まずは日常の中で 足指が使われにくい状態を減らす ことが優先されます。


すでに体操ができている方へ

① ひろのば体操 + ② YOSHIRO SOCKS

動かした足指を、そのまま保てる条件が重なることで、

足指が使われやすい状態が続きやすくなります。


余裕が出てきた方へ

③ 小股歩き を組み合わせることで、 日常動作の中でも足指が“使われ続ける”条件が整っていきます。

※どれか一つを「完璧にやる」必要はありません。

足指の問題で大切なのは、無理なく続けられる順番を選ぶことです。

次に知りたいことを選んでください

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