高齢者の転倒リスクを見抜く!踏ん張り力テストの正しい方法

目次

踏ん張り力テストの応用編
高齢者にテストするときはコレ!

ひろのば体操やYOSHIRO SOCKSを使用した場合と、
そうでない場合の足の踏ん張り力を比べてみてください。

ひろのば体操やYOSHIRO SOCKSを使うことで足指の機能を最大限に発揮し、
本来持っている身体のパフォーマンスを引き出します。

足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗

理学療法士(Physiotherapist)、足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(10万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。東京大学 石井直方 名誉教授の弟子でもある。

高齢者への踏ん張り力テストの正しいやり方

前回は基本的な「踏ん張り力テスト」を紹介しました。今回は、中高年者・高齢者に対して「踏ん張り力テスト」をするときの方法をお伝えします。

高齢者に踏ん張り力テストを行うと、転倒する危険性があります。そのため、安全にテストを行うための方法で行うようにしましょう。

まずはお互いに立った状態で行います。押される側の人は、両手を組みます。

押される側の人は、足を「こぶしひとつ分」ひらきます。

足をひらく度合い

このテストは、歩くときにどれくらい踏ん張れているかをテストするものです。一度歩いてみてから立ち止まり、自分がどれくらい足を開けているかを確かめると良いと思います。自然に歩くときくらい両足を開けるのが理想です。

両手首を軽く握りましょう。

手首が痛ければ、手首よりも少し上でも構いません。

手首を持ったら、真下に体重をかけていきます。立っている人の爪先に向かって体重をかけるイメージです。

押される側の人のカラダが曲がったり、どちらかの足が前に出るようであれば踏ん張れていない状態です。

踏ん張り力

本来であれば、人は自分の体重くらいの負荷であれば、踏ん張るのに力を必要としません。上記の場合に、腕にものすごい力を入れないと踏ん張れなかったり、足がすぐに前に出たり、腰が曲がる人は足指の機能が使えていないということになります。

押される側の人が、予想以上に踏ん張れず、前方に倒れそうになっても、押す側の人が支えることができるので安心です。

後ろ向きで踏ん張り力テストをやってみよう!

「前向きではなんとか踏ん張れても、後ろ向きだと全然踏ん張れないよ」という人もいます。これは姿勢によるものです。踏ん張り力テストは前向きと後ろ向きの両方で試しましょう。

姿勢による踏ん張り力の違い

・猫背:前向きのテストは強い、後ろ向きのテストは弱い
・反り腰:前向きのテストは弱い、後ろ向きのテストは強い

※姿勢によってテスト方法を使い分けるのも良いでしょう。

前向きと同じように、押される側の人は後ろで両手を組みます。押す側の人は組んだ両手首を軽く握りましょう。

そのまま真下に体重をかけていきます。しっかりと踏ん張れればOKです。

もし後ろに転びそうになっても、押す側の人が支えることができます。

高齢者への踏ん張り力テスト②

これも二人一組となって行いますが、二人とも立った状態で行います。

左の人が体重をかけられる側、右の人が体重をかける側です。

体重をかけられる側の人は両手を肩の高さまで上げていきます。

上げた手はグーに握るようにしましょう。

グーにして握った手に、手を添えていきます。そしてそのまま真下に体重をかけてみましょう。

左の体重をかけられる側の人は、上げた手が下がらないように抵抗します。

・手が下がらなければ、しっかりと踏ん張れています。
・どちらか一方の足が出れば踏ん張れていません。
・腰が曲がって前にツンのめれば踏ん張れていません。

動画で踏ん張り力テストの正しいやり方をチェック!

踏ん張れる=背筋力が向上する

人間の背筋は「立つ・歩く・走る・跳ぶ」ことなどに大きな影響を与えています。重力に逆らい自分の重い頭を支え、真っ直ぐな姿勢を保つためには背中の筋肉(背筋力)が必要になります。「背筋力」とは実は「踏ん張る力」なのですが、最近では高齢者だけでなく、子どもたちの「踏ん張る力=背筋力」が弱くなっています。姿勢の悪さは背筋力のなさとも言えるのです。

このデータは女性を対象としています。ひろのば体操5分間実施、YOSHIRO SOCKSを毎日着用して2ヶ月後の変化です。平均71.6kgだった背筋力が、2ヶ月後には平均82.9kgまでアップしています。筋トレはしていないのにです。

女性の背筋力・年齢別平均値

27~37歳:85kg
38~45歳:80kg
46~50歳:70kg

全年齢の平均値は75kgですので、10kg以上アップしたということは年齢が10歳若返ったことと同じなのです。半年、1年と続けていけばさらにアップしそうなので、背筋力が一番強い20代後半から30代半ばの体力年齢まで戻せる可能性があります。

このデータを見ると、筋トレによって筋力を向上させることも大切ですが、足でしっかり踏ん張れるだけでも筋力が向上するということに注目をして欲しいです。逆に言えば、運動をしていても、足でしっかり踏ん張れなければ筋力が落ちるということになるからです。

スクロールできます

しっかり踏ん張れるようになると、90代の女性でも私が後ろに乗れるほど踏ん張れるようになります。背筋力を強化することは、歩行能力の向上、全身の筋力強化につながると考えられ、転倒予防や介護予防にも役立つ可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?ほとんどの人は、踏ん張れなかったと思います。ひろのば体操やYOSHIRO SOCKSで足指の機能を取り戻し、はだしの状態でもしっかりと踏ん張れるようになることが理想です。

機能的な靴下・インソール・靴を履けば、一時的に踏ん張れるようになりますが、履いている時は良くても、脱ぐと悪くなるようでは意味がありません。なぜならその機能的なグッズを半永久的に履くか、使い続けなければいけないからです。

大切なことは「はだしの状態でいかに踏ん張れるようになるか」です。好きな靴を履いて、好きな場所に出かけたい女性も多いと思います。そのためには、はだしの状態でしっかりと踏ん張れるようになることです。好きな靴を履いて出かけた後に適切なケアをすれば、一生涯カラダを痛めることなく、健康で心豊かに過ごすことができると思います。

足指への3つのアプローチ

— ただし、順番があります

私は2006年以降、病院における臨床の場で、体操・靴下・歩き方・靴の指導を中心に、足指の変形や機能不全、そしてそれに関連する整形外科的な不調に対する対応を行ってきました。

外反母趾、内反小趾、かがみ指、浮き指、寝指、足趾機能不全に加え、膝・腰・股関節・姿勢といった問題についても、足指からの介入を軸に経過を観察してきた臨床の積み重ねがあります。

これは理論だけの話ではありません。長年にわたる臨床数と経過、データの蓄積の中で、「動かす・保つ・使い続ける」という視点が共通して重要であることが整理されてきました。

その結果として、ここで紹介しているひろのば体操・YOSHIRO SOCKS・YOSHIRO WALKという3つのアプローチに集約されています。

1. ひろのば体操

足指を「動かして」広げて伸ばす

ひろのば体操は、足趾機能不全によって低下しやすい足指の可動性や感覚入力を取り戻し、足指が本来の動きを発揮しやすい状態をつくることを目的に考案された体操です。

外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指など、足指がうまく使われにくくなっている状態に対して、日常で取り入れやすいアプローチの一つです。

2. YOSHIRO SOCKS

広がって伸びた足指を「保ち続ける条件」をつくる

YOSHIRO SOCKSは、足の中で起こりやすい「滑り」「指の押し込み」「アーチの崩れ」といった足元環境のストレスに着目し、

  • 足指が広がりやすい
  • 足指が伸びやすい
  • 足裏のアーチが保たれやすい

足元環境を整えることを目的に設計された靴下です。外反母趾・内反小趾・屈み指・浮き指・寝指・足趾機能不全など、足指の使われ方が関与するケースで検討される選択肢の一つです。

3. 小股歩き

日常動作の中で、足指が“使われ続ける”状態をつくる

小股歩きは、歩幅を抑えることで足指を感じながら地面を捉えやすくする歩き方です。

体操や足元環境の見直しと組み合わせることで、足指に関わる筋活動が起こりやすい条件をつくる考え方として紹介しています。

無理なく続けられる形を選んでください

・体操から始める人

・足元環境から見直す人

・両方を組み合わせる人

どれか一つに決める必要はありません。足指の問題は、方法よりも「続けられる条件」が大切です。


まず迷っている方へ

— どれから始めるか迷ったら、ここを基準にしてください —

  • 体操が続かなかった人
  • 歩き方を意識する余裕がない人
  • 靴をすぐに変えられない人

この場合は、

② YOSHIRO SOCKS(足元環境を整える) から始めるのが現実的です。

足指は「動かす前に、使われる環境」が整わないと戻りやすいため、

まずは日常の中で 足指が使われにくい状態を減らす ことが優先されます。


すでに体操ができている方へ

① ひろのば体操 + ② YOSHIRO SOCKS

動かした足指を、そのまま保てる条件が重なることで、

足指が使われやすい状態が続きやすくなります。


余裕が出てきた方へ

③ 小股歩き を組み合わせることで、 日常動作の中でも足指が“使われ続ける”条件が整っていきます。

※どれか一つを「完璧にやる」必要はありません。

足指の問題で大切なのは、無理なく続けられる順番を選ぶことです。

次に知りたいことを選んでください

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