西日本新聞の誌面に、弊社代表の湯浅慶朗の足育の連載が掲載されました!第10回「中敷きは素材も大事」

2013年8月7日に西日本新聞に掲載

平素よりお世話になっております。

2013年8月7日の西日本新聞様の紙面に、弊社代表の湯浅慶朗の連載が掲載されました。

「お茶の間学 足指伸びてますか〜」

第10回は「中敷きは素材も大事」です。


靴の素材で革といえば、何を思い浮かべますか。やはり革靴などの外装ですよね。靴という漢字から見ても、もともと革製品だったのでしょう。皮は毛などが付いた状態、革はそれをなめしたものですが、私はこの革を靴の中敷き(インソール)の表面に使います。

理由の一つ目は吸湿性。足裏は手のひらと同様、滑らないよう汗腺が発達し、よく汗をかきます。靴を1日履いているときにかく汗の量はコップ1杯ほど。これをうまく逃がさないと蒸れの原因になり、水虫や悪臭の心配が出てきます。その点、なめしのよい本革はしっかりと汗を吸うので、蒸れが少ないのです。

二つ目は摩擦熱。表面が化繊や合成皮革のインソールを取り出して、指の先で10回ほどこすると、かなりの熱で熱くなります。でも本革は、強めにこすっても熱を吸収して熱くなりません。歩くたびに、足裏や指はインソールにこすりつけられるわけですから、上手に熱を逃がさないと靴擦れしてしまいます。

三つ目は滑り。高級で見た目の良いツルツルした革は、インソールに不向きです。人の肌に最も近いとされる豚革の表皮の場合、シボと呼ばれる肌目があり、ほどよい摩擦が生まれて特に滑りにくいです。足の滑りは指の変形を招き、膝痛や腰痛の原因になりますから、滑りを防ぐことは痛みの改善には大切です。

もちろんインソールそのものの形状も足裏を支えるのに重要です。ただ、その表面素材にまで心を配るとより良いものになります。

関節リウマチで、足指関節の脱臼もあったAさん。本来なら手術するぐらい変形し、歩くのも大変でしたが、正しい靴を選ん矯正靴下を履き、適切なインソールを作って1カ月。素足の形状に劇的な改善は見られなかったのですが、足指が動き、開くといった機能面が改善した結果、1人で海外旅行に行けるまでになりました。臨床の現場から見ると、足指の形状と同様に、機能もまた大事です。


ひろのば体操」や「YOSHIRO SOCKS」により、持続的な社会に向けた活動ができるということを世の中に発信することで社会課題を解決していく病院や施設を増やしていきたいと考えております。

こういった連載ができましたのも日頃応援いただく皆様のおかげでございます。

本当にありがとうございます。

この記事を書いた人

湯浅慶朗のアバター 湯浅慶朗 ひろのば体操の開発者

足指研究の第一人者。理学療法士。病院理事・副院長も歴任。東京大学・国際医療福祉大学と研究を行う。テレビ出演は『NHKガッテン』『NHK BS 美と若さの新常識』『NHK サキどり』『ガイアの夜明け』ほか多数出演、著書は『たった5分の「足指つかみ」で腰も背中も一生まがらない!』(PHP出版)など多数。ハルメクとオシャレな矯正靴を共同開発しています。

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