はじめに──身体のケアから「心のケア」へ
足指研究所(株式会社グラッドデザイン)では、創業当初から「足元から人間の尊厳を取り戻す」という理念のもと、健康・教育・福祉・環境の分野において社会貢献活動を続けています。

2024年9月、私たちは新たに一般社団法人 福岡アニマルセラピー協会 へ活動支援のための寄付を行いました。
この寄付は、「身体だけでなく、心にも寄り添う支援を」という当社の方針に基づく取り組みです。人が立ち上がる力を“足指”から支えるように、心が前を向く力を“動物とのふれあい”から支えたい。
そんな想いを込めた支援です。
福岡アニマルセラピー協会とは

一般社団法人 福岡アニマルセラピー協会は、「動物と人とのふれあいを通じて心のケアを行う」非営利団体です。
高齢者施設や病院、障がい者支援施設、児童養護施設などを訪問し、犬や猫などのセラピーアニマルが人々と触れ合う機会を提供しています。
アニマルセラピーは、単なる癒しではなく、科学的にも「自律神経の安定」や「社会性の回復」「うつ症状の軽減」など、さまざまな効果が報告されています。
この活動は、医療やリハビリテーションの現場では補いきれない、“心の再生”という領域において、非常に大きな意味を持ちます。
湯浅慶朗の想い──リハビリの原点は「感じること」
私自身、理学療法士として長年にわたり、
病院やリハビリ現場で多くの患者さんと向き合ってきました。
その中で強く感じたのは、
「身体を動かすこと」よりも、「心が動くこと」のほうが、
人の回復に大きな影響を与えるという事実です。
「リハビリの原点は“動かすこと”ではなく、“感じること”。動物とのふれあいは、人間の心に“動く理由”を思い出させてくれます。」
足指を動かす研究を通じて、
私は“身体と心は常に一体である”ということを学びました。
アニマルセラピーの活動は、その哲学を社会全体に広げる重要な架け橋です。
非医療的支援がもたらす「生きる力」

足指研究所の活動は、主に「身体の再教育」に焦点を当てています。
一方で、アニマルセラピーは「情緒の再教育」にあたります。
両者は異なるように見えて、実は深くつながっています。
たとえば、犬や猫に触れることで副交感神経が優位になり、
筋緊張がゆるみ、呼吸が深くなる──
この一連の反応は、私たちが足指を通じて姿勢を整える時と同じ
“神経生理学的メカニズム” に基づいています。
つまり、アニマルセラピーは「心の姿勢を整える」活動なのです。
このように、非医療的なアプローチであっても、人間の機能と尊厳を回復させる
という点で、YOSHIRO SOCKSやひろのば体操と通じる部分が多くあります。
寄付の目的──心に寄り添う社会をつくるために

今回の寄付は、単なる金銭的支援ではなく、
「共感」と「循環」を生むための取り組みです。
私たちはこれまで、
- 1% for the Planet(環境保全)
- 日本児童養護施設財団(子どもの福祉)
- あしながサンタ(被災児支援)
- ピースワンコ・ジャパン(動物保護)
といった団体に継続的に寄付を行ってきました。
そこに加えて今回のアニマルセラピー支援は、
「身体」と「心」、そして「人と動物」という3つの世界をつなぐ、
新しい形の社会貢献です。
「足指から身体を整え、動物とのふれあいで心を整える。その両輪が、これからの“健康のかたち”をつくっていく。」
今後の展望──足元から心までを支える社会へ
私たちは今後も、医療や福祉の枠を超えて、
「人間の機能と感情を一体で支える社会づくり」を目指していきます。
アニマルセラピー支援はその第一歩です。
将来的には、足指研究所の研究成果を活かしながら、
情緒面のケアやストレス軽減に寄与する
“心身統合プログラム”の開発にも取り組んでいく予定です。
まとめ──心が動けば、身体も動き出す
足指研究所の使命は、
「歩けない人をもう一度歩けるようにすること」だけではありません。
それ以上に、「もう一度、生きる力を思い出してもらうこと」。
アニマルセラピーの現場では、
動物と触れ合った瞬間に、笑顔が戻る人がいます。
それはまさに、“心が動いた瞬間”です。
私たちはその小さな奇跡を信じ、
これからも「足指から心へ」とつながる社会貢献を続けていきます。

