オープンバイトと姿勢

オープンバイト(開咬)の原因を考えたことはありますか?指しゃぶりをしていたり、舌を出す癖など、遺伝的な顎の形態からこの症状が出るわけではありません。

 

姿勢トレーニングを取り入れた歯医者さんも随分と増えてきましたね。それほど歯並びが姿勢と関係していることが浸透してきた証拠だと思います。でも実は姿勢にアプローチをしても、姿勢に変化はなく、咬合に変化も現れない。それは置性系メカニズムによる上行性のバランス崩壊の力が加わり続けるからです。

私も姿勢に特化した東京の歯科医院で顧問をしていた時期があります。その時に、姿勢トレーニングによってどれくらい変化があるのかをデータ化したことがありますが、残念ながらほとんど変化していませんでした。

ではどうやって変化させていたか、それは急速拡大装置によって顎の骨を横に広げて歯の間にスペースを作るというものでした。これでは本来の成長方向とは異なるため、いずれ噛み合わせに不具合が生じて歯を失うきっかけとなってしまうことを危惧してしまいました。

人は地球の重力の上に2本足で立っています。これは誰もが知っている事実です。人間はその重力の支配からは逃れることはできず、足裏のバランス崩壊は「靴・靴下・中敷」の構造や形状により始まります。裸足で過ごすことができない文化になったからこそ、歯科医療においても無視できない分野となっているのは最近の話です。

私が12年前に始めた「足からの姿勢-咬合セミナー」では多くの歯科医師の方に笑われていました。その当時はまだ歯科医療の中に「姿勢」という概念がなかったからです。歯科に限らず医科でも、歯は歯、姿勢は姿勢、足は足、そんな風に分断されていた時代だったのです。

 

姿勢が大切だけど姿勢にアプローチしても変わらない

19世紀ドイツの哲学者、ショーペンハウアー(1788~1860)の言葉。

All truth passes through 3 stages.1st it is ridiculed. 2nd it is violently opposed. 3rd it is accepted as being self-evident.

真実はすべて3つの段階を経る。
1つ目はあざ笑われる段階。
2つ目は激しく攻撃される段階。
3つ目は自明なこととして受け入れられる段階。

10年前に足からの姿勢-咬合理論を提唱し始めた時、多くの歯科医師の方に笑われました。ハイハイなんて関係ない!という時代。小学生の頃から変わり者だったので笑われることには慣れている。免疫はできているので理解してもらえなければそれでも良いというスタンス。

3年前に真実を証明するために歯科医院で働いた時、多くの歯科医師の方に攻撃されました。攻撃する理由なんて何でも良かったのでしょうが、自分自身のためだけに社会的抹殺を図るサイコパスはどこにでもいます。そういう時は無視します。

今現在、多くの歯科医院で姿勢のことが取り入れられています。10年前に笑っていた団体は手のひらを返したかのように姿勢のことや乳幼児期のことを積極的に取り入れようとしている。でもそこに真実はない。なぜなら原因-結果の法則に基づいていないから。

 

 

歯並びや噛み合わせというのは、変化の基になる「物質」(実体)と、変化を引き起こす根源的な「自然力」によって支えられている。自然力は、自然法則に従って、原因-結果の系列を可能にする根本的な条件である。その根源的な自然力の法則を知ることで、根拠律の本質的な構造を見て取ることができ、真実である姿勢や足部のアライメント評価を行うことができる。簡単に言えば、姿勢を取り入れた多くの歯医者さんでは「なぜ姿勢が歯並びと関係しているのか」という因果律を説明できないということ。ただ何となく「歯並びが姿勢と関係あるらいしい」という状態なのです。

因果関係、原因-結果の関係性を理解して取り組む歯医者さんはごくわずか。真理を知れば矯正装置が必要ではないことも明白であり、矯正装置を使うことで悪くなることが頭をよぎるから使用を控える。矯正装置の特性を生かしてうまく付き合う歯医者さんであれば安心できますが、ほとんどの歯医者さんでは「口閉じて」「ベロあげて」「ひろのば体操して」「矯正靴下履いて」「紐締めて」で終わると思います。その人の体を見ていない画一的な指導方法では姿勢を良くすることができないのです。

1+1=2ではないということ

 

非ユークリッド幾何学でマニフォルドと呼ばれる分野では、平面ではない地球儀で三角形を描くと内角の和が270°にもなるということなんです。

私たちは2次元ではなく空間や時間や社会的環境のある3次元の世界で生きているので、様々な事項を精査した上で実行に移さなければ結果を得ることは難しいということなんです。1+1=2は約束事の上に成り立っている常識で、いわゆる「ひろのば体操」をして「YOSHIRO SOCKS」を履いて歩けば姿勢や咬合が変わるというもので公式的な方法です。

しかし現実には1+1=3という答えにもなるのが私たちのいる世界です。姿勢や咬合が変化した空間・時間・社会的背景から原因を探り、その原因を排除した上で「ひろのば体操」や「YOSHIRO SOCKS」を履いて歩くと姿勢や咬合が変化するというものです。でもそこには時間軸が存在するので成長期と更年期、実践した時間数によっても結果には時間差もあるということなんです。

緯度と経度によって角度が変化するように、千差万別の生活をしている人が、同じ条件下で治療をしても同じ結果は得られず、同じ結果を得るためにはできる限り同一条件下に近づける作業が必要であるということです。その部分はトレーナーや口腔周囲筋トレーニングなどの「治療」でなく、例えば深層心理まで潜って行く必要性があり、治療に入る前に足部や姿勢を同一条件下まで近づけることで必要性もあることもあるということです。

 

 

オープンバイトは、単純に頚椎角度を元に戻すだけで本来の噛み合わせに戻る。トレーナーを使用して唇側に倒れた歯を歯根膜反射を利用して舌側に戻すのも有効な手段の一つ。しかし頚椎を含めた背骨の過度の弯曲によって生じた口腔習癖を、口腔周囲筋のトレーニングによって抑えても置性系メカニズムによって再発する力が残ったままとなります。

頚椎とは背骨の一部であり、頚椎、胸椎、腰椎、仙骨、腸骨を合わせて体幹を構成しています。その一部分だけの化城や角度を変化させることはできず、全ては骨盤傾斜角によって支配されている。

骨盤傾斜角は大腿骨と脛骨の傾斜角に支配され、大腿骨と脛骨は足部アライメントに支配されている。全てのつながりをもっと詳細に姿勢分析で系統立てていく。それがHIRONOBA-METHODです。

 

歯科医院向けセミナー

 

 

姿勢によって綺麗な歯を保つこともできるのをご存知でしたか?もっと適切に姿勢を診て口腔機能を育める専門家が増えると、思った以上に結果が出る矯正治療や後戻りを起こさない矯正治療につながります。成長期を終えて組成された歯列弓。その上に構成された歯列はいかような形状であろうと、その姿勢で噛める状態で作り上げていきます。どんな姿勢で構成されたとしても、様々な代償動作によって最終的に歯列が決定しているのです。そして年齢を積み重ねるとともに、姿勢変化が起こり上下顎の調和が取れなります。

 

噛み合わせの異常によって生じた口腔内を観察することも重要ですが、異常を起こした原因を排除することにも目を向ける必要性があります。食いしばりも結果論であり、そこに目を向けても答えはありません。噛み合わせ異常のある方は、ほとんどの場合に「口呼吸」や「低位舌」があります。そこには間接的な関係性があるからなのです。姿勢変化に伴う口呼吸も、姿勢変化に伴う噛み合わせ異常も、重力に抗した上行性のものものとして捉えることができれば、ほんのわずかの発想の転換で非侵襲的に噛み合わせ治療を行うことができます。結果的には足のことにたどり着くでしょうけれども、もっといけば足だけでも解決し得ない問題にたどり着くと思います。それを正しく理解できるようになるためのセミナーです。口呼吸や低位舌は様々な口腔内の現象と関連性があります。その第一歩として、視点を切り替えるためのセミナーとして開催します。

 

 

・足からの姿勢と咬合セミナー2日間完結型
http://yoshiroyuasa.com/

・オンラインアカデミー
https://academy.hironoba.jp/

 

・YOSHIRO STUDIOでの半日セミナー

【1部】姿勢変化による口腔習癖の起源とアプローチ
口呼吸・低位舌・舌癖・咀嚼癖・気道閉塞・etc

・11月10日(日)
・12月1日(日)
・12月22日(日)

【2部】姿勢変化による不正咬合の起源とアプローチ
狭窄歯列・過蓋咬合・反対咬合・オープンバイト・etc

・11月17日(日)
・12月8日(日)

【3部】姿勢変化による顎関節機能障害の起源とアプローチ
顎関節症・TCH・破折・etc

・11月24日(日)
・12月15日(日)

【場所】YOSHIRO STUDIO
【時間】10:00〜16:00
【定員】5名
【対象】歯科医師・歯科衛生士・歯科助手・コーディネーター・一般
【費用】55,000円(税込)

【お申し込み】
メールにてご連絡ください。
姿勢分析を通して、その機序と解決策を説明していきます。時間を十分に取っているのでパソコンが苦手な方も丁寧に教えていきますので、その日のうちにマスターできます。写真撮影方法も苦手な方が多いので、この日のうちに徹底してマスターして頂きます。これから予防歯科を取り入れたいと考えている方にご参加頂ければ嬉しいです。好きな分野だけの参加も大歓迎です😀

MFTを使わなくてもに口呼吸・低位舌を改善するためのメソッドです。改善するための手法をお伝えするだけではなく、患者様に明確な姿勢の解剖学的分析結果・解剖学的エンドポイント・解剖学的トレーニング計画をお伝えするためのものです。姿勢は1ヶ月で変わります。3ヶ月で理想姿勢にもっていけるようになりましょう。

 

 

*昔の動画なので動画の中の日程は無視して下さい。

湯浅 慶朗
湯浅 慶朗
contact@yoshiroyuasa.com

ひろのば体操考案者。東京大学スポーツ先端科学技術拠点共同研究員。NHKガッテン・NHKサキどりなどで特集が組まれ、足育の第一人者として紹介された。福岡・東京を拠点として会員制トータルヘルスコンサルティングのほか、「足指咬合理論」を世界中に普及させるために、日本国内のみならずニューヨークやバンコク等でも講演活動やセミナーを行っている。靴下だけで歯並びを変えたい!という想いでオリジナルブランドの「YOSHIRO SOCKS」の研究開発も行っている。