狭窄歯列弓の機能解剖学的病態把握とTFT

 

人が成長期に口呼吸・低位舌、口唇・頬などの筋肉バランスの悪化、早期離乳・ソフトフードによる咀嚼能力の低下、態癖、左右非対称な運動習慣などが原因で歯槽骨や顎の骨が、歯を収めるのに十分な大きさまで成長することができないとあります。

漠然とした原因に対するトレーニングは無意味

 

本当にそうでしょうか。はっきり言えば意味が分からない文章です。なぜなら上記のいずれも原因が一つだからです。解剖学的に考えても姿勢です。原因は一つで、多くの症状として現れているだけに過ぎません。歯科に限らず骨が正常に成長しないのには理由があります。それを完全に無視して、口周りだけで解決しようとすると上記のようになるのかもしれません。ましてやそれを言われた保護者の方は、それぞれの症状に対してトレーニングを開始します。

 

口を閉じましょう
ベロをあげましょう
・口周りの筋肉を鍛えましょう
・ベロの筋肉を鍛えましょう
・両方の歯で噛むようにしましょう
固いものを食べましょう
・咀嚼回数を増やしましょう
・上向きで寝ましょう
・左右均等に体を動かしましょう
脚を組まないようにしましょう
頰杖をつかないようにしましょう
・唇の巻き込みやめましょう
・爪を噛むのをやめましょう

 

思いついたものを並べただけでも結構ありますね。1日のうちでどれほどの時間をトレーニングや意識をするために使うのでしょうか。やったことがある方はわかるかと思いますが、トレーニングそのものが大変であるし、その割には上記のトレーニングをしてもなかなか改善しません。よほど強靭な意志をお持ちの方であれば何とかその境地にたどり着けるでしょう。

 

そもそも指導している人も上記のことを習慣化してやっているのでしょうか?もしくはやったことがあるのでしょうか?私は基本的に自分自身が行わないものは人に指導を行いません。自分ができないなら人もできるはずがないからです。毎日ベロを鍛えたり、口周りの筋肉を鍛えたり、固いものを食べたりしていますか?ほとんどの人は自分ではやっていないことをひとにやらせています。

 

それぞれの原因を知ることから

 

私のように実験のために自分の身体を使って、あえて身体を悪くしたりトレーニングを行わなかったりするのであれば話は別ですが、ほとんどの方は習ったことをそのまま疑問を持たずに人に伝えていると思います。歯というのはアゴの上に乗っている骨です。アゴが成長して大きくならなければ、小さいアゴの骨の上に大人の歯を全部乗せるしかありません。ですから歯並びの矯正というのは

 

・歯を数本抜いてスキマを作る
・アゴを拡大させて並べる
・内側に倒れている歯を起こしてスキマを作る
・歯を削ってスキマを作る
・ワイヤーで歯を牽引して動かす

 

などの方法だと思います。しかし焦点は「歯を並べること」だけに当てられているので「全身健康」には程遠い。なぜなら歯並びというのは身体の全ての配列の上に成り立つ「成長の象徴」だからです。痩せた(栄養のない)土地で育てた野菜と、肥えた土地で育てた野菜では大きさも味もまるで違うというのと同じなのです。しかし残念ながら今の歯科業界は、痩せた土地で育てた野菜をなんとか肥えた土地で育てた野菜に近づけようとしている。しかし土地が痩せているか肥えているかを判別せずに、野菜を大きく育てる手立てを自然の法則を無視して頑張ろうとしているにすぎないのです。答えは亜足元に転がっていることに気がつけば、土地そのもののpH・栄養素・菌・水・太陽・大地電流のことを考えるだけで良いのに、遺伝子がどうのタネの配列がどうのと難しい話をしている。

 

人間の手によって力づくで歯が並んだとしても、歯から下の部分は配列がおかしくなったままであり、配列を戻すために足元から姿勢にアプローチをすることで「無理に動かした歯」に負担がかかることがあります。顎関節症になったり、歯が抜け落ちたりするのも、無理やり歯を動かして噛み合わせを作ってしまった代償です。これは何も歯科だけの問題ではありません。人工関節を入れた患者さんは反対側の関節を悪くしていくのと同じです。無理やり人工的・外科的にまっすぐにしたものは他の部分で代償を行わなければいけない。これは運動連鎖の基本です。

 

悪い姿勢のまま歯だけにアプローチをして並べてしまったら、姿勢を変えることが非常に難しくなるか、とても時間がかかってしまいます。もしくは噛み合わせに違和感を感じることもあるし、オープンバイトの子であれば、たとえ歯列矯正で歯を綺麗に並べても大人になってオープンバイトになるケースは多い。カラダの使い方が変わっていなければ再発するのはひざ痛や腰痛も同じだからです。O脚もX脚も側湾症も同じことです。それは痩せた土地のままあれこれ本質とズレたことを行うからなのです。

 

それぞれの原因を知ることから

 

そうなれば歯を削るのか、アゴを削るのかは知りませんが、そこで初めて狭窄歯列弓について真剣に考えるのかも知れません。本来の歯が生えるスペースが狭くなったことによって歯列不正や咬合不正が生じる病態ととらえるのであれば、本当は正しいアゴの骨の成長発達を促すことで、正しい前方への成長方向に拡大していくことをやっていかなければならない。それは人間の手によってコントロールすることができない領域であり、本人の行動によってのみでしか変えることができないのです。

 

ではそのために何が必要か。口を閉じることなのか、舌を上げることなのか、横向きで寝ないことなのか、咀嚼回数を増やすことなのか。そこに真理があれば良いですが、口を閉じることで前方成長していく機序を指し示していかなければいけないし、舌を上げることで前方成長していくことも指し示していかなければいけないのですが、そこには答えも心理もありません。私も毎日のように歯科医院の中に入ってデータを取っていましたが、アゴというのは何年もかけて成長していくので、じれったいほどに良いのか悪いのかさえも判断しづらい部分です。しかし拡大するのは横方向だけですね。だからどうしても拡大装置を使って広げようとしてしまう。でもすぐに戻る場合が多い。アゴは内側から押せば前方に広がっていくわけではないので、横方向には広がっても、前方となると本当に難しくなる。

 

「それはどうしてなんだろう?」そこの部分を理解しておかなければ、上下顎の正しい成長であったり、キャッチアップさせていく成長は難しくなり、最終的には抜歯になったり、ワイヤーになったり、時間とお金がかかる治療に突入する。骨の成長には歯科とか医科の壁なんて存在するはずもなく、全身の骨の成長と捉えることができれば、一部分だけの骨を成長させること自体に疑問を持つことが大切であると思います。整形外科が膝のレントゲンだけしか見なくて、膝の治療しかしないのと全く同じで「何の解決にもならない」し、「健康になんてなれない」ということです。

 

交通事故や不慮の事故などで外科的治療が必要な患者さんがいることは百も承知ですが、不必要な手術や力技の治療が蔓延して、そもそもの患者さんの健康という部分には目を触れていないのではないか?口元からしか治療をしてはいけないなんてことはないのだし、全身健康を追求していく中で見えてくるのは首から下の部分にも目を配らないと難しいということ。全身の骨の成長のために栄養・運動も必要だけれど、もっと大切なことを見逃してはならない。全身のことを学ぶようになれば上顎の成長、下顎の成長の基本が見えてくると思います。こんなことはマニアックな理学療法士でも知っているかどうかであるし、ドクターで知っている人は皆無だと思います。知っていれば手術なんてするはずがないので。

 

これを知っているからこそ、どんなに骨変形した人がきても、どんなに骨壊死をした人がきても、偽関節を作っていようが「大丈夫です」の一言から始まる。特別な道具も必要ないし、患者さん自身がきちんと理解して治療に取り組めば、1年後には大企画変わっていることに気がつくはずです。これまでの症例がそれを物語っている。私は基本的にお話しかしないし、治療という治療はしていない。治療をしない理学療法士として12年の月日が経ち、私が業務提携していたクリニックでも歯科医院でもそこに答えがないことを知り、YOSHIRO STUDIOを立ち上げて2年半。

 

オブラートに包んで話す理由もなくなったし、言いたいことを言える環境は本当に良いですね。誰に遠慮していたのだろうかと今になって思います。研究すればするほどに医療とは遠ざかり、そんなことでいいのかな…という治療法の確立をしている。でもそれでこれまで以上に早く良くなる人がいるので間違いはないと思っています。そんな混乱期の歯科医院向けに、きちんと筋機能解剖学、バイオメカニクスに基づいたセミナーを開催しようと考えました。

 

【日時】2019年4月21日(日) 10:00〜14:00
【場所】東京都内
【定員】10名
【費用】5万円
【内容】狭窄歯列弓の機能解剖学的病態把握とToefunctional Therapy
【受講資格】
・歯科医師
・歯科衛生士
・歯科助手
・歯科技工士
【お申し込み・お問い合わせ】

筋の機能解剖に基づいた口呼吸・低位舌セミナー 4月21日(日)東京


・お申し込み後に持参するものなど詳細をお伝えいたします。

 

マウスピース型の矯正装置が徐々に広がりつつありますが、数年間経験してわかってくることがあると思います。横にしか広がらなかったり、舌側に倒れていた歯が起きるだけにとどまったり、唇側に倒れていた歯が起きるだけにとどまったり。反対咬合の治療が下の歯を舌側に倒すだけだったり、過蓋咬合の治療がアゴを前にずらすだけの治療だったり。成長なんて言葉とは程遠い治療経験で疲弊している歯科衛生士さんや歯科助手さんも多いかと思います。カウンセリングと分析がいかに子供の成長にとって重要かがわかるかと思います。

 

基本的にMFTとかアクティビティを使わなくてもに上下顎の成長を改善できることが理解できるメソッドです。単に改善するための手法をお伝えするだけではなく、患者様に明確な姿勢の解剖学的分析結果・解剖学的エンドポイント・解剖学的トレーニング計画をお伝えするためのものです。姿勢は1ヶ月で変わります。3ヶ月で理想姿勢にもっていけるようになりましょう。まずはあなたの姿勢から!!

 

YOSHIRO METHODは独学で構築したもの。真似してセミナーをしている人が多すぎる。だから混乱している人が多いのだと思う。今現在歯科で行われている足や姿勢や咬合セミナーとは全く違うことが理解できると思います。足指とか靴は二の次。MFTは三の次。もっと大切なことはあなたが自動車整備士のように姿勢整備士として全てを見抜ける目を持つこと、あなたの手一つで治せる知識と技術を持ち合わせることです。なんちゃって姿勢アドバイザーとか、なんちゃって足指アドバイザーにならないように、全ては患者様の治療のために正しい知識と技術を身につけて欲しいと思います。

 

*昔の動画なので動画の中の日程は無視して下さい。

 

 

YOSHIRO SOCKSは足指変形の改善に効果的!

YOSHIRO SOCKSは理想の足形を常に再現する形状記憶構造をしています。足指の変形がひどい方や早く効果を得たい方には、YOSHIRO SOCKS とひろのば体操の併用をおすすめします。

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湯浅 慶朗
湯浅 慶朗
contact@yoshiroyuasa.com

ひろのば体操考案者。NHKガッテン・NHKサキどりなどで特集が組まれ足育の第一人者として紹介された。福岡・東京を拠点として会員制トータルヘルスコンサルティングのほか、「足と姿勢と咬合理論」を世界中に普及させるために、日本国内のみならずニューヨークやバンコク等でも講演活動やセミナーを行っている。靴下だけで歯並びを変えたい!という想いでオリジナルブランドの「YOSHIRO SOCKS」の研究開発も行っている。